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価格=期待価値・知覚価値である
購入時に大切なのは期待価値・知覚価値である
購入の決断において、その商品の機能や品質などの客観的価値は本質的に大切なことではありません。対象顧客が重要と認め、その見返りとして支払うとする金銭(価格)の程度のみが問題となるのです。
期待価値・知覚価値を創出・伝達・維持する
そのための課題として、期待価値・知覚価値の創出・伝達・維持があります。期待価値・知覚価値の創出
原材料の品質、性能、デザインはすべて顧客の期待価値・知覚価値を促すものです。期待価値・知覚価値の伝達
これは顧客の期待価値・知覚価値に、「どのように影響を及ぼすか」ということです。具体的には、商品や提供方法について、「どのように伝えるか」です。
商品説明のパンフレット、店頭のPOP・棚、販売員や営業パーソンのセールストーク、ホームページやランディングページ上の配置も、伝達手段になります。
とくに、無名に近い中小企業を信用してもらうためには、社歴、類型販売数、取引先の実績、品質を証明する客観的なデータ、既存顧客の声などで、商品や提供方法の裏付けをする必要があります。
期待価値・知覚価値の維持
期待価値・知覚価値には、購入後に起こりえることが重要な要素になります。商品や提供方法がいかに長く持つかという期待は、高級品や耐久消費財などの購入に決定的に重要な要素です。
したがって、購入時に重要な期待価値・知覚価値とは別に、社内では、商品の機能・品質の維持・向上に努めなければなりません。
かつて、業界のリーダー的な地位にいた頃のフォード社の、市場に向けてのメッセージは、「世界で一番売れている車です」で、社内に向けては、「品質が一番大切」でした。
価格からスタートする商品設計
価格設定は、商品や提供方法のコンセプトづくりからスタートします。商品の発売準備が整った後ではなく、商品開発のできるだけ早い段階から、繰り返し価格の検討をしなければなりません。
「買い手の自己責任」や「安物買いの銭失い」という昔からの格言はもっともな警告です。
したがって、価格の決定権者であるあなたは、必ず対象顧客の立場で、商品や提供方法の期待価値・知覚価値を理解し、対価としていくら払っても良いかの判断をしなければならないのです。
これらが、「価格=期待価値・知覚価値である」の真意です。
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2023/12/26 |