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AI情報に振り回されるな!
AIが人の仕事を奪う!?
AIのニュース性により、AIが人の仕事を奪う、AIを取り入れなければ市場に淘汰される、というような風潮が広がっています。しかし、AIが普及・定着して利益を生み出すには、まだまだ期間を要しそうです。
今から10年くらい前だったと思いますが、「AIによってなくなる職業」というのが、オックスフォード大学と野村総合研究所の共同研究として発表され大騒ぎになりました。
しかし現在のところ、人手不足を解消する手段としての期待は高まっていますが、人の仕事を奪うところまでは至っていません。
実は、このようなことは、過去何回も繰り返し発生しているのです。
たとえば、オートメーションが開発したときは、工場での人の仕事はなくなる、と言われました。
たしかに、無人工場では、製造現場から人はいなくなりましたが、オートメーションを設計する人が大量に必要になりました。
人を必要とする部署が変わっただけでした。
病院では、新しい検査機械(レントゲン、CT、MRIなど)が導入されるために、その分野の専門家が新たに雇用されています。
つまり、機械が導入されても労働集約型のビジネスモデルは解消されていないのです。
技術の質的レベルは4段階ある
技術の質的レベルは、(1)ハイテク、(2)ミドルテク、(3)ローテク、(4)ノーテク、の4段階があります。このなかで(1)ハイテクがもっとも注目されます。
しかし、ドラッカーによれば、実際に利益に貢献しているのは、(2)ミドルテク、(3)ローテク、(4)ノーテク、です。
貴社ではいかがですか?
ドラッカーは、(1)のハイテクは、いつの時代も「金食い虫」と位置づけていました。
つまり、技術は、ハイテクではなくなった時から利益に貢献すると考えたほうが現実的です。
ミドルテク、ローテク、ノーテクを再評価すること
既にある技術(ミドルテク、ローテク、ノーテク)やノウハウ・スキルを創意工夫して活用することで、ペルソナ的な顧客の小さな不満を解消する、満たされていないニーズに応えることのほうが、中小企業ではより重要ではないか、と考えています。すなわち、ミドルテク、ローテク、ノーテクの用途開発、既存のミドルテク、ローテク、ノーテクと、別のミドルテク、ローテク、ノーテクを組み合わせる(新結合)ことで、新たな儲かる仕組みの開発、ニッチ市場の開拓、マネ防止策の可能性をさぐって頂きたいのです。
大きな新たな価値を生み出すことは必要です。
しかし、既存のミドルテク、ローテク、ノーテクを使って、より良い小さな価値を生み出すことも、顧客満足を高めるうえでは、おなじくらい重要です。
一般的な情報に振り回されることなく、地に足がついた経営を心掛けましょう。
ただし、社会、国際、市場、技術などの動きを注意深くウォッチングすることを怠ってはいけません。
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2023/05/23 |