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ドラッカーの生態的ニッチ戦略 013 祖業と本業
もっとも儲けているのが主力事業である
本業はときどき聞く言葉ですが、祖業(そぎょう)はほとんど聞くことがありません。祖業とは、創業したときの事業のことです。
チャンスを見つけて創業したけれど、環境変化によって、かつてのチャンスがチャンスでなくなることがあります。
そのときには、新たなチャンスを見つけるか、廃業しなければなりません。
また、祖業を維持しながら、次に立ち上げた事業のほうが大きくなることもあります。
そうすると、本業が変わってきます。本業とは、もっとも稼ぐ事業のことだからです。
イオングループの創業者である岡田家の家訓に「大黒柱に車をつける」というのがあります。
これは、本業(大黒柱)を変えていくということです。
現在では、大黒柱にキャスター(車輪)を付けると言ったほうがわかりやすいかもしれません。
同社の創業は1758年で祖業は太物・小間物商でした。
その後、6代目が呉服商に業態転換し、7代目で共同仕入れ会社のジャスコに業態転換し、そのスーパーマーケットに進出しました。
そして今日では、同社の稼ぎ頭は不動産業と金融業(クレジットカード)です。
主力商品と補助商品を逆転させる
イオンは、ショッピングモール(不動産業)をつくり、小売業から不動産業に進出しました。また、ショッピングセンターで使うクレジットカード(金融業)にも進出しました。 ほかにもさまざまな事業に進出しているのですが、大黒柱(本業)は不動産業と金融業です。
もともと、金融業は、本業である小売業を補助する事業にすぎませんでした。
しかし、いつしか、大きな収益源になって、大黒柱にまで成長したのです。
たとえば、コピー機を主力商品、トナーなどの消耗品を補助(サービス)商品としてスタートしたとしても、消耗品のほうが利益率が高くて儲かるようになれば主力商品を消耗品にして、消耗品を売るための手段としてコピー機を、販売促進のための補助商品と位置づけることもできます。
それにより、コピー機の価格設定も違ってきます。
主力商品と補助商品の両方で稼ぐことは顧客が許してくれないでしょう。
なぜならば、顧客は賢いエコノミストだからです。
=その続く=
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