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ニッチの法則その7:ペルソナ
誰に好かれ、誰に嫌われたいか
ビジネスで重要なことは、対象顧客を特定することです。ピーター・ドラッカーが問う「顧客は誰か」です。
これを自問自答して、買ってもらいたい人を特定している会社も、少ないのですがあります。
ところが、誰に買ってほしくないかを明確に打ち出している会社はほとんどありません。
しかし、買ってほしくない人が、利益が取れない価格を強要したり、コスト以上の品質や仕様を強要したり、勝手な納期を強要したりするのです。
これらの顧客が、生産性を著しく低下させる原因を作り出しています。
それにもかかわらず、社内で不満をいうだけで、そのような顧客の強要に応えているから儲からないのです。
儲けさせてくれない顧客からの注文は、断らなければなりません。断れば、嫌でも新しい顧客を開拓しなければならない状況になります。
理想的な顧客像を描く
誰に嫌われたいかを決めると、誰に徹底的に好かれたいかを決めるのは、比較的簡単です。自社の事業や商品の価値を最大限に評価してくれ、自社の望む条件で購入してくれる理想的な顧客像(ペルソナ)を描けばよいのです。
これは個人客を対象にする事業だけでなく、法人対象の場合も個人を設定します。どのような事業でも対応するのは個人(担当者)だからです。
その人の立場、影響力、価値観、性格、環境としての会社の状況など、詳細に人物像を描けば描くほど、ニーズやウォンツが鮮明になり、ペルソナを満足させるビジネス・モデルを構築することができます。
とくに、自社の強みが発揮しやすいペルソナを設定すると、生産性が著しく向上します。つまり、儲かる仕組みになるのです。
自社の商品が必要な状況を設定する
ペルソナの設定ポイントですが、人物像を描くだけでは不十分です。自社の事業や商品を使わなければ、現状の不平・不満・不利・不便が解決されないような状況を設定する必要があります。あるいは、自社の事業や商品で、より満足、より有利、より便利が実現される状況を設定する必要があります。
特定の人や会社の、特定のニーズやウォンツに、どこよりも的確に応えるようになると、その人や会社には、なくてはならない存在になります。
この特定の人や会社の、特定のニーズやウォンツがニッチ市場であり、その市場を対象にするのがニッチ(=オンリーワン)戦略です。
したがって、ニッチ戦略はペルソナを設定することが必須条件になるのです。
2019/09/17 |