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ニッチ先生の見聞思:終の栖
江戸時代の俳人:小林一茶について
小林一茶は、14歳で生まれ故郷の長野県信濃町から江戸に出て奉公を始めました。29歳の時に故郷に戻り、すぐに約7年間の近畿・四国・九州の旅に出ます。
その後、故郷に戻ったり、再び江戸に出たりしたあと、50歳のときに信濃町に戻った心境を表したのが、
これがまあ終の栖か雪五尺です。
彼は3歳の時に生母をなくし、継母ともうまくいかず、結婚しても妻を亡くし、子どもも亡くしました。
また、離婚も経験し、2度も相続争いをするなど、決して幸せな人生と言えるようなものではなかったようです。
そのせいか、弱い生き物へのいたわりが、
やせ蛙(がへる)まけるな一茶これにありなどの代表作にも表れています。
雀の子そこのけそこのけお馬が通る
我ときて遊べや親のない雀
なお、終(つひ)の栖(すみか)とは、最後に安住する所、これから死ぬまで住むべき所という意味です。
ニッチ先生にとっての事業の「終の栖」
小林一茶に遅れること十有余年、ニッチ先生も、ようやく終(つい)の栖(すみか)となるビジネス・モデルにたどり着きました。8年前に藤屋式ニッチ戦略塾を開塾したとき、対象市場は中小企業と決めていました。 しかし、商品を「ドラッカーの差別化戦略」としているだけで、絞り込みが足りませんでした。
と言うのも、ドラッカーの事業戦略は幅広く、そのすべてが差別化を実現するものでした。
ちなみに、『イノベーションと企業家精神』によると、ドラッカーは企業家的な事業戦略を11に分類しています。
思考錯誤(誤変換ではありません)の末、ドラッカーの事業戦略の一つである「生態的ニッチ戦略」にたどり着きました。
なお、ニッチ先生は、コンサルティングや塾での指導時には、この生態的ニッチ戦略をベースに、その11の事業戦略を組み合わせて使っています。
そして、ごく最近、その生態的ニッチでの事業展開を、【粗利益率を優先する独自化経営】として次の3つに集約することができました。
- 他社との違いを明らかにするポジショニング・・・他社との違い、特徴を打ち出すこと
- 確保したポジションを端的に表現するコンセプト・・・事業目的と言い換えることができる
- コンセプトをメッセージとして発信する仕組みづくり・・・情報発信(お知らせ)ではなく、メッセージ発信(主義・主張を訴えること)
- ポジションは、粗利益率を優先する独自化経営のサポート
- コンセプトは、中小企業をニッチでリッチにする会社
- メッセージ発信の核となるキャッチコピー:中小企業はニッチでリッチに! 3つの魅力:利益が増えて資金がリッチ、選択と集中で時間がリッチ、ゆとりができて心がリッチ
- 対象にするお客様:粗利益率をアップしたい中小企業の経営者様・後継者様
- 主な商品:粗利益率をアップする藤屋式ニッチ戦略
- 主な販売方法:3つの塾とコンサルティング
このように、ポジショニング、コンセプト、メッセージ発信の仕組みをつくると、会社としてやるべきことの80%以上が決まってきます。
あとは、この指針を仕事に転換して実行するだけです。
なお、3つの塾とは、
- 藤屋式ニッチ戦略を中小企業に浸透させる【藤屋式ニッチ戦略塾】
- それをFC展開する【ニッチ戦略士養成講座】
- 美容業に特化した【美容業専門 藤屋式ニッチ戦略塾】
見える世界が違ってきた
このようにして事業領域(対象市場、取扱商品、流通チャネルあるいは販売方法)を明確にすると、「見える世界」が一変しました。言い方を変えると、「見るべき世界」が明確になり、「やるべきこと」もはっきりし、ヒト・モノ・カネ・時間・ノウハウの使い方さえも単純化できるようになりました。
これもコロナ禍のおかげです。
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2020/07/08 |