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中小企業経営 正しい答えを引き出すために
正しい質問って何?
イノベーションの元祖でもあるピーター・ドラッカーは「正しい質問をしなければ、正しい答えは得られない」という趣旨のことを強調しています。
また、「正しい質問の仕方を知らなければ、何も発見することはできない」とイノベーション論の大家であるクレイトン・M・クリステンセンも言っています。
先月、藤屋が主宰している【藤屋式ニッチ戦略塾】の塾生さんにアンケートをお願いし、回答を集計してみると、一番評価して頂いていたのは「藤屋の質問力」でした。
この質問力ですが、つぎのような順番でやっています。
- まず、塾生企業の状況を質問します
- そうして、原理・原則に従って考えたうえで、すべてを疑ってみます
- 私の原理・原則は、ドラッカーのマネジメント論です
- そのうえで、塾生企業の「理想的な事業御目的」を考えると、ほとんどの場合、塾生さんが考えている事業目的と違っています
- そこで、正しい答えを引き出すために、次の質問をしたり、アドバイスをしたりしています
たとえば、
ある日、「10年で社長を辞めて、やりたいことをやりたい」と言った、ある中小企業のオーナー一族ではない新米の経営者に、「10年で社長を辞めるというサラリーマン根性の経営者に、社員さんが本気でついてくると思いますか?」と質問しました。
答えは、「いいえ」でした。
「では、どうしますか?」と続けて質問しました。
「やりぬく覚悟で務めます!」という答えが返ってきました。
これが、正しい答えを引き出すための、正しい質問です。
ちょっと話は逸(そ)れますが・・・
大企業の経営者には、このような質問はしません。
大企業は任期制ですから、10年であれば、一定の成果は出せます。
また、社員さんも、それが当たり前ですから、社長の任期に関わらず、自分のやるべきことをやるだけです。
大企業では、ロイヤリティの対象は会社ですが、中小企業では、社長がロイヤリティの対象になります。
それだけ、中小企業では、社長が身近な存在なのです。
ですから、上記の経営者の場合、「自分が全身全霊で会社を引っ張るから、付いてきて欲しい」と言うべきです。
正しい質問の意義
たとえば、「自動車とは何ですか?」と質問したとします。
移動手段です!
ステータスのシンボルです!
趣味です!
という答えが返ってきました。
この答えによって、
- どのような顧客に、
- <どのようなコンセプト(基本構想)で、/li>
- どのように設計し、
- どのような流通経路で販売し、
- どのような販売促進をするか?
あるいは、「交通機関の一部」と答えたとします。
「交通機関」という観点から考えれば、自動車は交通機関のひとつの部品にすぎません。
このような視点で考えると、レンタカーやカーシェアリングというビジネスが発想できます。
これが、正しい答え(戦略)を引き出すための質問の意義です。
答えは暗記するものではない
このように、質問によって、事業目的や事業戦略さえも変わっていくものです。
したがって、答えは覚えるものではなく、正しい質問によって、新たに気付いたり、見直したり、修正したり、改善していくものです。
藤屋が主宰している【藤屋式ニッチ戦略塾】では、「答えを教えるのではなく、考え方を習得してもらう」というコンセプトでプログラムを組んでいます。
そうして、塾生さんには、ドラッカー経営の原理・原則から質問を投げかけています。
それは、経営者の仕事の本質は、「考えること」だからです。
【藤屋式ニッチ戦略塾】に1年半(半年クールの3回)も在籍すれば、業績が向上するのは当たり前と言えば、当たり前ですね。
今回のような考え方は、下記の教材で深掘りできます
\ 中小企業経営の基本と原則が見て・聴いて・質問してわかる教材 /- 内 容:中小企業経営の基本をマスターする
- 対象者:経営を体系的に学び直したい中小企業の社長・後継者の方
- 費 用:4,980円(税別)と5,980円(税別)
- 提供方法:ステップメルマガ形式で月4回、1回20分前後の映像と文章を配信
2019/09/20 |