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事業戦略 特徴を打ち出す

事業戦略 特徴を打ち出す
 

これまでのビジネスモデルが通用しなくなった

これまで、ほとんどの会社は、機能・品質・納期・価格のどれか、あるいは、これらの組み合わせで勝負してきました。
しかし、これからは、リーズナブルな価格で、ほどほどの機能・品質・納期の商品というだけでは、たんに市場への入場券を手にしただけになります。
もちろん価格と品質を疎(おろそ)かにしてよいということではありません。
機能・品質・納期・価格は、必要条件になったのです。
今後は、これらをクリアしてから、言葉としては表しにくい体験価値、買いやすさ、イメージなどで勝負するようになります。
いえ、これらを打ち出せると、他社の商品と勝負する必要がなくなります。

事業戦略の本質は、他社と優劣を競うのではなく、他社との違いを打ち出し、競争する必要がない状況をつくり出すことです。
機能・品質・納期・価格は、比較検討が可能ですので優劣がハッキリ出ます。

もちろん、これらのなかでダントツに抜け出すことができれば、強力な武器になります。
たとえば、他社がマネできない超単機能・超多機能、超高品質、超短納期、超高価格・超低価格であれば、それを求めるお客様にはとても魅力的です。
 

商品で特徴を打ち出す

商品の仕様(スペック)は、機能・品質・デザイン・素材/成分などです。
これらすべてで特徴を打ち出そうとすれば、コストが高くなってしまいます。そこで、中小企業では、対象とするお客様を絞り込むことで、そのお客様層がもっとも重視する要素を独自化レベル、あるいは、ダントツの差別化レベルにすることができると、他の要素が業界標準レベルでも、十分、魅力的な商品になります。
 

◇提供方法で特徴を打ち出す

提供方法の要素には、
  • お客様の区分や範囲をどうするか
  • 数量を無制限にするか・限定にするか
  • 対応時間をどうするか、納期をどうするか
  • 対象地域を限定するか
  • 付帯サービスを何にするか
  • 販売方法はセルフ・対面・ネットをどう組み合わせるか
  • どのようなコミュニティをつくるか
  • 流通チャネルは直販・卸売・OEM(相手先ブランドで販売)のどれにするか
などで、特徴を打ち出すことができます。
これらの選択も、対象とするお客様を絞り込むことで、より特徴を打ち出すことができます。
 

価格で特徴を打ち出す

価格で特徴を打ち出すと聞けば、すぐに低価格を連想します。
しかし、仕入価格を引き下げることができない中小企業では、高価格にすることで特徴を打ち出す必要があります。
そうしないと、自社の利益を減らして価格を下げることになってしまうからです。
したがって、「良いものは高い」という世の中の常識に則(のっと)って、高価格で売ることで特別感を打ち出すことができます。
 

体験価値で特徴を打ち出す

あなたの会社が提供する商品やサービスは、お客様満足の手段にすぎません。お客様は、あなたの会社の商品やサービスを買って問題解決し、そのプロセスや結果で満足するのです。
したがって、商品やサービスだけでなく、提供方法でも体験価値を高めることができます。

たとえば、美容室を考えてみましょう。
一般的に、美容室の競争要因は技術・立地・価格と言われています。
しかし、ある人が髪型を変えたことは気づかれても、美容室を変えたとしても、「あら、あなた、美容室を変えた?」と聞かれることはほとんどないでしょう。
つまり、技術は、美容師が考えるほど特徴にはなっていないということです。

また、お気に入りの美容室であれば、立地は気にしません。
立地にこだわるのは、便利さを求めるからであり、他に特徴がある美容室が見当たらないからにすぎません。
あるいは、特徴がある美容室がないから、安い店にしているだけです。
そこに、居心地が良い美容室があったり、自分好みの接客をしてくれたり、自己表現の欲求を満たしてくれたりする美容室があれば、お客様はそこになびきます。
 

買いやすさで特徴を打ち出す

待たされたり、何度もクリックしなければならないことがあったりすると、そこで買おうとは思わなくなります。
反対に、欲しい商品の売り場がわかりやすく、すぐに買えたり、アマゾンのようにワンクリックで買えたりする便利さは武器になります。
また、アマゾンのように、お客様の利用履歴から別の商品を提案してもらえれば、買いやすくなります。
あるいは、飲食店でも、なじみの店に行くのは、いつもお気に入りの調理とお酒を覚えていてくれて、めんどうくさい注文をしなくてもすむからです。

ところで、品揃えを「ウリ」にしている会社もありますが、日常品であれば、選択肢が多すぎると選択するのがめんどうになり、買うのをやめてしまうという消費者心理が働きます。
したがって、専門店だからといって、品揃えを増やしさえすればよいというものではないことを、覚えていてください。
 

イメージで特徴を打ち出す

『通勤快足』や『まるでこたつソックス』という商品名の靴下があります。
あるいは『鼻セレブ』という名のティッシュもあります。これらは、売れています。
機能や品質において、他の類似商品と比べて、特別なものなのでしょうか。

『通勤快足』や『まるでこたつソックス』の品質はともかくとして、「足が蒸れやすい人」や「臭いが気になる人」には、飛びつきやすいイメージを表しています。
また、『鼻セレブ』は、風邪を引いて鼻水が止まらない人には、多少高くでも使いたいイメージのティッシュです。

女性用のバッグにおいても、日本の職人がつくったバッグのほうが、縫製技術は高いかもしれませんが、ルイヴィトンのバッグは、日本製のバッグの3倍~4倍もします。
それは高級ブランドというイメージが、特徴になっているからです。

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2020/10/05

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