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稼ぐ力 急回復は大企業だけ!?
下請けで適性利益は出せない
日経新聞の記事を取り上げ、問題提起してみました。大企業にとって下請け企業は、多くの場合、調節弁にすぎません。
景気が悪くなれば外注を減らして内製化し、景気が回復する時には自社の稼働率を上げることを優先します。
ですから、下請け企業の業績は、景気の低迷に先行して悪化し、回復時には遅れて少しだけ回復するのです。
貴社はこれからも、現在の立ち位置で良しとするのでしょうか?
それとも独自化への道を探し始めるべきでしょうか?
日経新聞の記事の要約
■ 製造業、稼ぐ力急回復 4~6月純利益率7% 3年ぶり高水準製造業の稼ぐ力が上向いている
2021年4~6月期の 売上高純利益率は7.0%と、前年同期の0.8%から急伸し、過去最大だった2018年4~6月期の7.3%に迫った。
自動車や鉄鋼、半導体などの業種で改善が目立つ。新型コロナウイルス禍で、合理化を強め筋肉質になったところで、需要が戻り利益が出やすくなっている。
一方で、材料高や半導体不足などの逆風が吹いており、今の収益性を維持できるかどうかは不透明だ。
8月13日までに決算を発表した4~6月の製造業(832社)を集計した。 2018年4~6月期、2017年10~12月期に次ぐ水準になる。いずれも、世界の景気回復や、米国の大規模減税などで、上場企業全体で最高益だった18年3月期に近い水準だ。コロナ禍でも製造業の稼ぐ力は、この水準に迫った。
主因は、世界的な経済再開による需要回復や合理化だ。代表例が自動車。トヨタ自動車は、国内外で販売が増え4~6月期は72%の増収だった。好採算の多目的スポーツ車の好調や、お家芸の原価低減も寄与し、純利益は9000億円弱と、同期間で過去最高。純利益率は11.3%と前年同期の3.5%から大きく上昇した。スズキもインドの販売増などを背景に純利益率は10%を上回った。
(21.8.14付け 日本経済新聞 朝刊 p.15 一部要約)
中小企業は大企業ほど儲からないという固定概念を捨てる
中小企業は大企業ほど儲からないということはありません。特徴があり、直接販売している会社は、大企業以上の利益をあげています。
また、大企業と取引がある中小企業でも、パートナーシップ(対等な関係)を結んでいるところは、しっかり利益を出しています。
強みを持ちながら下請けに甘んじている企業は、本来、得られる利益を放棄しているだけです。
事業戦略の3要素の視点で見直す
事業戦略の3要素は、「誰に・何を・どのように」にあたる「市場・商品・流通チャネル」です。- 「誰に」を、元請け会社から、直接販売の対象となる顧客へ変更する
- 「何を」を、元請け会社に提供する価値から、直接販売の対象となる顧客に提供する価値に変える。そのために商品と提供方法を変更する
- 「どのように」を、直販のための流通チャネルを新たに構築する。また、そのための情報発信の仕組みをつくる
たとえば、明確な特徴を打ち出して情報発信し、貴社を必要とする顧客を見つければ、粗利益率は少なくとも20%は改善できるでしょう。
それを設備投資や技術・商品開発、社員の待遇改善に使えるようになります。
そうすれば、マネジメントサイクルが好循環に転換し、さらに魅力ある企業に成長できます。
経営は、「狭き門より入ること」です。
狭ければ狭いほど、競争は少なくなり、特定顧客の満足度が上がり、それにふさわしい価格設定が可能になります。
それでも、貴社の商品や提供方法を必要とする企業がありますので、売上も増えていくのです。
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2021/09/29 |