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事業計画のテンプレート
◆年中行事や数字遊びで終わらせない事業計画とは◆
事業計画の多くが、形式化した年中行事に終わっています。
そのほとんどが、「売上高は前年比〇〇%アップ」「利益額△△万円」となっているからです。
また、事業別・商品別の売上高と利益額はあるのですが、その達成に必要な要素まで明らかにしている事業計画は、ほとんどありません。
それは、事業戦略を年次経営計画と勘違いしたり、ドラッカーのいう「8つの目標領域」に、戦略を落とし込んだりしていないからです。
◆事業計画の戦略部分について◆
事業戦略の前提となる「事業環境」「事業目的」「自社の強み」の3要素を明らかにする項目があること。
事業環境は、レベルの差はあれ、ほとんどの企業で分析しています。
しかし、業界の常識や社内の常識に基づいての分析で、戦略的な分析とは言い難いものです。
また、適切な事業目的がある企業も、ほとんどありません。
さらに、自社の強みを分析している企業は、皆無に近い状態です。
「そんなものは分析しなくても分かっている」という声が聞こえてきそうですが、「本当の強み」を認識して、活かしている企業は、ほとんどありません。
次に、事業目的の3要素である「対象市場」「取扱商品」「流通経路」の3要素が記載される項目があること。
また、それぞれに「維持する」「縮小する」「撤退する・廃棄する」「育成する」「攻める」の分類ができるようになっている必要があります。
策定された事業計画で、「縮小する」「撤退する・廃棄する」の記載を目にすることは、ほぼ皆無です。
ヒト・モノ・カネ・時間が増えない中で、「維持する」「育成する・攻める」ばかりが増えれば、計画が「絵に描いた餅」に終わるのは目に見えています。
◆ドラッカーのいう「8つの目標領域」◆
8つの目標領域とは、
(1)マーケティング(売上げ)の目標
(2)イノベーションの目標
(3)生産性の目標
(4)人的資源の目標
(5)物的資源の目標
(6)資金の目標
(7)社会的責任の目標
(8)利益の目標
です。各目標の説明は、改めて行います。
◆組織分析も必要不可欠◆
「組織構造は戦略に従う」と言われています。
また、組織構造が良いからと言って、業績が上がるわけではありませんが、組織構造が戦略に合致していなければ、生産性が落ち、業績をマイナスに引っ張ります。
そうならないための、
(1)主要活動分析
(2)意思決定分析
(3)部門間・担当者間の関係(貢献)分析、
を行なって、組織構造を決めている会社は、ほとんどありません。
私(藤屋)がコンサルティングに入った会社で、戦略に沿った組織構造を持った企業は、上場企業を含めて皆無でした。
◆戦略・計画・組織が合致して業績があがる◆
事業計画を経営の有効な手段として使うのであれば、
(1)それぞれが、現実とビジョンに合致していること
(2)3つが相互に合致していること
(3)この2つを、社員や取引先など協力してくれる人たちが共通認識をもって共有していること
です。
いかがですか?
御社の事業計画は、上記の条件をクリアしていますか?
2019/09/20 |