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なぜ、多角化するのか?

なぜ、多角化するのか?

社内の圧力

1.心理的な圧力に対応するため

人間は同じ仕事ばかりしていると、そのうちに飽きてきて、新しいことがしたくなるものです。
そうしないと、仕事が退屈なものになってしまうからです。
これは悪いことではありません。
たゆまぬ進化や成長に欠かせない心理です。
 

2.不適正規模への対応のため

多角化によって新しい事業分野に参入して、規模の不適正が原因となる弱みを克服しようとする試みですが、条件さえ整えば最良の戦略になり得ます。
不適正規模の克服のための多角化には、後方統合(川上:原材料や製造へ)と前方統合(川下:卸売や小売へ)があります。
 

3.コストセンターを収益体質に変えるため

ホテルやレストランチェーン事業のクリーニング事業、それに付随する配送事業などがあります。
 

社外の圧力

1.小さい市場(経済)規模に対応するため

市場規模があまりに小さいと、個別企業は、一定以上に大きくなることができません。
たとえば、ある地域を基盤に事業展開している鉄道会社が、バス事業、不動産事業、住宅事業、スーパーマーケット事業などに進出するようなケースです。
 

2.市場規模の拡大に対応するため

世界が一つの市場になりつつある状況のなかで、海外進出するような多角化。
これは大企業だけの話ではありません。海外進出している中小企業も多数あります。
 

3.技術の枝分かれに対応するため

技術も多角化へ駆り立てる重要な要因です。
はじめは、単一の商品、単一の商品ライン、単一の市場のために生まれた技術が、やがてひとまとまりの技術群になって、多種多様な市場向けの、多種多様な商品を生み出すようになります。
たとえば、電灯のために生まれた電気の技術が、多種多様な商品に使われるようになりました。
 

4.税制に対応するため

将来の利益獲得やリスク回避のためでも、日本の税制は、投資に対しては経費と認められていますが、内部留保は経費として認めてられていません。
そのために、投資のための多角化に走りがちです。
 

5.新しい大衆市場としての資本市場、労働市場への対応のため

資本市場も労働市場も多角化を要求します。
魅力ある投資対象の企業として多角化が必要になります。
また、優秀な人材を惹きつけ、一生懸命に働き続ける企業であるために多角化が求められます。
  これら8つの要因が多角化に走らせるのです。
これらの要因への対応は悪いことではありませんが、重要なのは、他社がやるから自社もやる横並び意識で多角化するのではなく、戦略に基づいて多角化することです。

このような内容を踏まえながら、効果的・効率的な方法を学べる【多角化セミナー】を開催します。
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2022/04/13

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