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経営計画セミナー 正しい目標の設定方法

多くの経営計画で欠けている検討項目

多くの経営計画は、財務数値(貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書の数値)で目標を設定しています。
部分的には正しいのですが、決定的に欠けている項目・目標があります。
これらの数値が分からなければ、経営をコントロールできません。
たとえば、ムダな資産やコスト上の不利があれば利益を大きく損ないます。
しかし、事業を成功に導くものは、資産でもコストではありません。
「顧客にとっての価値の創造」です。
そのために必要になるのが、

  • 事業目的(事業の定義)の明確化
  • 経営戦略
  • 事業・市場・顧客・商品・サービス・流通経路の体系的な廃棄
  • イノベーション
  • 利益と市場シェアのバランス
などです。
これらを設定することになっている経営計画を見ることは、あまりありません。
特に欠けているものは、事業目的に含まれる「対象顧客の特定」です。
ドラッカーがいう「顧客は誰かが一番大事」が、抜け落ちているのです。
ですから、焦点が定まらず、事業全体が「ぼやけたもの」になってしまいます。

 

4つの利益をバランスさせているか?

たとえば、ドラッカーの目標の設定項目は、

  • 集中の目標
  • 市場地位の目標
  • マーケティングの目標
  • イノベーションの目標
  • 資源の目標
  • 生産性の目標
  • 社会的責任の目標
  • 利益の目標
になっています。
これが、長期の利益と短期の利益、顧客の利益と自社の利益、の4つの利益をバランスさせる目標の設定領域です。
これらの目標がなければ、戦略的な目標設定には成り得ません。
したがって、年度の経営計画ならば許容範囲かもしれませんが、中期経営計画としては通用しません。

 

各目標は【戦略的な目標】になっているか?

また、一般的な経営計画には、各目標の設定にも問題があります。
たとえば、【生産性の目標】です。
ほとんどの生産性の目標は、

  • 一人当たり
  • 時間当たり
  • 店舗(坪)当たり
などです。
項目には問題ないのですが、目標数値を決める基準が問題です。
たとえば、「前年比」は、経営環境が異なる過去を基準にしています。
固定費を賄うというのであれば意味がある数値です。
しかし、これを3ヵ年で積み上げても戦略的にはなりません。

 

生産性の目標を戦略的にするには、2つの項目があります。
その1つを紹介します。
ベンチマーキング。これが「戦略的な生産性の目標の設定方法」です。
ベンチマーキングとは、「自社の仕事ぶりを、同じ業界内の最高の業績を上げ続けている会社の仕事ぶりと比べること」です。

同じ業界にベンチマークする見本がなければ、他の業界でさがします。
たとえば、航空機の着陸から離陸までの時間短縮で業界のトップだったサウスウエスト航空は、業界にベンチマークすべき見本がなかったので、カーレースのピットをベンチマークしました。
そのおかげで、45分だった着陸から離陸までの時間を15分にまで短縮することができました。
ちなみに、業界平均の着陸から離陸までの時間は90分でした。

ベンチマーキングは、他社にできたことは自社にもできるという考え方です。
過去でもなく、業界平均でもなく、黒字企業の平均でもありません。
最高の業績を上げ続けている会社との比較です。
この「上げ続けている」がポイントです。
そこには、好不況に左右されない仕組みがあるからです。
ベンチマーキングほど、志の高く戦略性がある【生産性の目標】はありません。

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