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ニッチ戦略って何?
ニッチ戦略は、自社の強みをベースに、4つの機能を統合した、中小企業やフリーランスの方に最適な事業戦略です。
自社の強みをベースする
ピーター・ドラッカーは「強みが事業である」と言っています。
強みがなければ、顧客満足を実現することも、差別化することも、独自化することもできません。
ただし、自社の強みは、日常業務のなかに組み込まれていますので、あまりに当たり前すぎて、自分たちで気づくことができなくなっています。
その場合は、自社の長所を顧客に聞き、その長所を創り出している仕事のやり方・技能などを特定してください。
それがあなたの会社の強みです。
他社と市場を棲み分ける
中小企業の事業戦略のベースになるのは、何と言ってもドラッカーの生態的ニッチ戦略です。
ドラッカーの生態的ニッチ戦略の特徴は、次の3つです。
- 小さな領域において、実質的な独占をねらう
- 生態的ニッチ市場だから成功しても目立たない
- 決定的に重要な商品を手がけながら、目立たないので追随しようとする者はいない
生態的ニッチとは
生物学での「ニッチ」とは、生存領域や生存方法をさします。
生存方法には3通りあります。
- 競争排除・・・負けて排除されることがある
- 食い分け・・・食い分けのルールが変わって競争になることがある
- 棲み分け・・・捕食されることも食べ物を奪われることもない
したがって、ニッチ戦略では、「生態的ニッチ=棲み分け」と限定しています。
他社と市場を棲み分ける方法は極めて単純です。
- 自社より大きな会社には、魅力がない市場規模にとどめる
- 自社と同規模以下の会社には、面倒くさそう、儲かりそうになさそうと思わせる
そのような仕組みは、「業界の非常識」「対象顧客が本当に解決したい問題のゴール」から考えれば、意外と簡単に見つけることができます。
新しいカテゴリーの市場を創り出す
ペルソナイズ戦略とは、これまでになかった新しい生活、新しい考え方、新しい仕事の仕方を提案する独自化戦略です。
独自化戦略は、顧客自身が気づいていなかった問題、あるいは、解決方法があるとは思ってもみなかった問題を、解決するための商品やサービスを提供することで構築できます。
つまり、ペルソナイズ戦略で提供する商品やサービスは、「既存の商品やサービスの改良品」ではなく「これまでなかった新しいカテゴリーの商品やサービス」です。
顧客をファン化・信者化する
顧客をファン化・信者化するとは、深い顧客満足を提供することで、たんなる顧客から、ファン・信者になってもらい、その方々を基盤にして、中長期的に利益・売上げ・価値をあげていく考え方です。
したがって、特定の人たちに熱烈に支持してもらうために、ペルソナ(理想的な顧客の状況)を設定して、その人たちが満足する仕組みづくりが必要になってきます。
その方法の一つとして、顧客を「お客様扱い」するのではなく、コミュニティを形成する一員(身内、仲間)として接します。
たとえば、イベントなどの企画・運営に参加して頂くこともあります。
ブランディングする
ブランディング(ブランド化)するとは、「誰に・どのような事業や商品として記憶してもらうか」を決め、その実現に向けた仕組みづくりをすることです。
なお、ブランディングは、広告などで構築・実現するものではなく、顧客満足を通して構築・実現するものです。
ニッチ戦略の定義
これら4つの機能を統合したニッチ戦略とは、
「自社の強みを活かせる、顧客ニーズはあるが対応する商品がない市場を見つけ、 他社ができない、あるいは、やりたがらない方法で商品を提供して、その市場を独占する。
また、顧客をファン化・信者化するとともに、ブランドを確立して、高収益事業にする仕組み」です。
ニッチ戦略の対象者
ニッチ戦略の対象者は、次のような状況の中小企業の経営者やフリーランスの方々を想定しています。
- 数年前までは順調に売上げを伸ばしてきた
- しかし、この2年~3年、売上げが横ばいになっている
- 営業利益率は5%程度で、もう少し高めたいと思っているが微減傾向である
- 今のやり方では、利益率も売上げも伸長は難しいと感じている
- そのため、いろいろ模索しているが、解決策を見出せないでいる
◆あなたへの質問◆
あなたは、ニッチ戦略の対象になっていますか?
2019/09/20 |