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マーケティングの正しい理解

マーケティングの正しい理解

 

事業の定義(目的)の留意点

「マーケティング界のドラッカー」と呼ばれているセオドア・レビットの文章から、マーケティングを見てみましょう。
成長が脅かされたり、鈍ったり、止まってしまったりする原因は、市場が飽和になるのではない。経営に失敗したからである。
鉄道が衰退したのは、旅客と貨物輸送の需要が減ったためではない。それらの需要は依然として増え続けている。
鉄道が危機に見舞われているのは、鉄道以外の手段(自動車、トラック、航空機、さらには電話)に顧客を奪われたからでもない。
鉄道会社自体がそうした需要を満たすことを放棄したからだ。
事業の定義を誤った理由は、輸送を目的と考えず、鉄道を目的と考えたことにある。顧客中心ではなく、製品中心に考えてしまったのだ。
ドラッカーは、「環境変化に対応できないので、素材や商品から事業の定義をしてはいけない」と言っています。
上記に当てはめると、素材や商品=鉄道となるでしょう。
つまり、「鉄道=人を運ぶもの」と事業を定義したのです。
しかし、その後、鉄道は、不採算路線をトラックやバスに任せ、鉄道の強みを活かせる領域に絞り込むことによって業績を回復しました。
さらに、トラック運送を創造的に模倣して積載効率を高めたため、業績はさらに向上しました。

販売とマーケティングの違い

販売は売り手のニーズに、マーケティングは買い手のニーズに重点が置かれている。
販売は製品を現金に換えたいという売り手のニーズが中心だが、マーケティングは製品を創造し、配送し、最終的に消費させることによって、顧客のニーズを満足させようとするアイデアが中心である。
マーケティングでは、売ろうとするのは、商品やサービスそのものだけではない。
それがどのような形で、いつ、どのような状況下で、どのような取引条件により、どのように顧客に提供されるのか、ということも含めて、すべてを売ろうとするのだ。
もっとも重要なことは、企業が売ろうとするものが、売り手によって決まるのではなくて、買い手によって決まるという点である。
売り手は買い手からの誘導によって動くのであり、売り手のマーケティング努力の成果が商品になる。決してその逆ではない。
ドラッカーは、「マーケティングは、顧客を起点とした事業の全体」と表現しています。
つまり、マーケティング部門や販売部の機能的なものを指すのではなく、市場調査、商品開発、素材や材料の選定、製造、販売、アフターフォローなどすべての工程にかかわる概念だというのです。

顧客は価値を買う

ガソリンを買う人は、自分の車を運転し続ける権利を買っている。
ガソリン・スタンドは、車を使用する代償として定期的に使用料を支払わせる徴税人のようなものである。
つまり、ガソリン・スタンドはもともと嫌われ者である。不快感を減らすことはできても、愉快な場所にすることはない。
したがって、頻繁に燃料補給する必要がない代替品の開発に努めている企業は、イライラした消費者たちが差し伸べた腕のなかに飛び込める。
技術的により優れた、あるいはより高級な商品をつくり出すからではなく、顧客の強いニーズを満足させようとするからだ。
事業を自社の事業領域からだけ取り組んでも顧客満足を得ることはできません。
顧客の価値から取り組むべきものです。
上記の事例でいえば、ガソリン・スタンドは、必要悪というスタンスで取り組まなくてはいけないのです。

たとえば、美容室のオーナーたちは、「美容室は顧客が行きたい所」と勘違いしています。
しかし、ほとんどの顧客にとって、「美容室は、髪を整えるために定期的に行かなければならない所」です。

スタートでボタンを掛け違えば、顧客ニーズに応えることは永遠にできません。
以上のような観点から、顧客は、「貴社から何を買っているか」を再度、定義し直してください。
それが、マーケティングの正しい理解です。

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2021/12/16

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