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事業戦略 商品と提供方法の分析

商品と提供方法の分析
 

商品を分析する

ドラッカーは、「強みが事業である」と言っています。
しかし、「自社の強みを知るには訓練を要する」と言っているように、自社の強みは漠然としすぎて、自分たちが意識しているもの、努力しているものを強みと思いがちです。

そこで、「強みは何に現れるか」を考えてみました。
すると、どのような強みも「商品」と「提供方法」に表れることがわかりました。
そこで、商品と提供方法をいくつかの要素に分解してみました。
その結果、一般的には、
 
  1. 機能:どんな働きがあるか
  2. 品質:何が、どの程度できるか
  3. 価格:いくらでできるか
  4. デザイン:どのような形状・色・香り・手触りか
  5. 素材/成分:何でできているか
  6. 付帯サービス:どのような便利さを付け加えているか
などに分解することができました。

たぶん、あなたの会社にも当てはまると思います。
しかし、当てはまらないものがあれば、自社の商品の特性に照らして、必要な要素を付け加え、不要な要素を取り除いてください。
また、要素の数にこだわる必要はありません。
 

各要素を評価する

要素が決まると、それぞれの要素をライバル社と比べることで、要素ごとの優位性がわかります。
なお、比較する際の評価基準は次の4段階です。
  1. 独自化レベル:自社のみ
  2. 差別化レベル:他社より優位
  3. 業界標準レベル:他社並み
  4. 標準以下レベル:他社以下
 

各要素を定義する

ここで、もうひとつ重要なのが「要素の定義」です。
自社の強みとペルソナの観点から、できるだけ「独自化レベル」、少なくとも、「差別化レベル」になるように定義してください。
たとえば、「品質とは何か」です。
品質を耐久性とした場合、競争相手のほうが優れていれば、定義を変更してください。
どのように定義を変えても優位性が見出せない場合は、次の要素に進みましょう。

要素のなかで独自化レベルがひとつ、差別化レベルがひとつ、その他は他社並みでOKです。
すべてで独自化レベルや差別化レベルにするのは不可能ですし、仮にできたとしてもコストが跳ね上がり非現実的な商品になってしまいます。
もっとも、ペルソナの設定で、超セレブを対象にする場合には、高価格が独自化の要素になることもあります。
このような分析をすると、何を強調(訴求)すべきか、何を強化(改善・改良)すべきかがわかってきます。
ただし、標準以下レベルの要素がひとつでもあると、よほどすごい独自化レベルや差別化レベルの要素がないかぎり、買ってもらえません。
 

提供方法を分析する

提供方法も商品と同じように、いくつかの要素に分解します。たとえば、
  1. お客様の区別:ランク分けするか、しないか
  2. 数量:一個から対応するか無限大に対応するか
  3. 地域:限定するか、しないか
  4. 対応時間:限定するか24時間365日にするか
  5. 納期:ランク分けするか、しないか
  6. 柔軟性:カスタマイズするか、しないか
  7. 販売方法:セルフか、接客か
  8. コミュニティ:つくるか、つくらないか
  9. 流通チャネル:限定するか、複数にするか
などです。

提供方法も競争相手と差がつくように定義してください。
差がつかないようであれば、差がつくまで定義を見直してください。
それでも差がつかないようであれば、適性な評価基準にしてください。

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2020/10/21

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