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ニッチ戦略を定義する その2
ニッチ戦略がなぜ有効か?
この戦略の中心的な考え方は、生態的ニッチのひとつである「棲み分け」です。
他社と棲み分けるために、事業の意味を変えたり、商品の意味を変えたりして、自社独自の市場を創らなければなりません。
これがカテゴライズ(独自化、新しい市場を創造して新しいジャンルにすること)です。
これを有効にするものが「異常識」という発想です。
常識とは「皆が正しいと考えること」ですが、異常識は「それらと違うことを正しいと考えること」です。
つまり、正しいと考える基準が違うのです。
正しさの基準が違いますので、他社は「何を考えているのか!」とバカにすることはあっても、マネすることはありません。
ニッチ戦略は、基本的に、大企業には関心がない規模の市場で、異常識な(面倒くさそう、常識で考えると儲かりそうにない)事業を展開するものです。
ニッチ戦略は、異常識を前提にしていますのでは他社は関心を示しません。
したがって、その市場を占有でき継続的に儲かる仕組みを築くことができるのです。
ニッチ戦略がなぜ可能か?
新しい市場を創れば、その市場の存在を世間に知ってもらうために、告知活動・宣伝活動が必要になります。
インターネットの普及前は、世間に知らしめるための告知活動・宣伝活動は、人的手段や流通業者を通す、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、チラシ、DMなどを使用しなければなりませんでした。
その費用は、中小企業・フリーランスの方々が負担するには、あまりにも高額でした。そのため、とくに広範囲での発売は絶望的でした。
ところが、インターネットやクラウドの普及が、情報発信の費用を気にしなくてよいほどに安価にしました。
それで、中小企業・フリーランスの方々にも広範囲への情報発信が可能になったのです。
その結果、直販では地域限定のビジネスを強いられてきた中小企業・フリーランスの方々の制約がなくなり、全国展開が可能になりました。
さらに、物流網や物流技術、冷凍技術、決済機能などの発達のおかげで、語学力があれば、多くの国々での販売もなりました。
そのため、販売対象者(社)を思い切り絞り込んでも、ビジネスとして成立するようになりました。
それが、ニッチ戦略を可能にしたのです。
2019/09/20 |