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適性価格を設定する唯一の方法

適性価格を設定する唯一の方法
 

正しい価格など存在しない

「マネジメントの父」と呼ばれているピーター・ドラッカーは、「価格設定は、本当に、経営における最暗黒のアフリカだ」と述べていました。

それくらい、「商品や提供方法の価値」とかけ離れた、顧客の言いなり、世間相場、コストプラス法などで価格を設定しているのです。

価格は、「対象顧客にとっての重要性」を見極めて、はじめて設定することができるものです。
つまり、顧客が価値とみなすものと、提供価値をうまく結びつけることができれば、適性価格を付けられるということです。

なお、正しい価格というものはありません。
あるのは、適性な価格です。

価値を基準に価格を設定する場合、価値は人によって違いますので、提供価値に顧客の価値観が合っているか、合っていないかで決まるからです。
つまり、一般論ではなく、対象顧客にとって適性か、適性でないかが、価格設定のすべてです。

ピーター・ドラッカーは、次の4つの視点で考えると、適性価格にたどり着くことができると述べています。
  • 有用性:対象顧客が有効、便利、実用的とみなすもの
  • 嗜好性:対象顧客が欲しがるもの
  • 現実性:対象顧客の現状を踏まえた商品や提供方法
  • 価値観:対象顧客がカネと時間を使っても良いと考えるもの
なお、あえて「対象顧客」としたのは、価値観が多様化している現代では、すべての顧客に受け入れられる価格などありえないからです。
したがって、顧客を特定したうえで、その顧客が、「進んで払ってくれる価格」を設定しなければなりません。

これが、ドラッカー流の「価格を設定する唯一の方法」です。

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2024/05/14

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