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小規模市場型ニッチ戦略

自社だけで十分な市場規模の事業を探す

どのような市場にも、掘り下げていくと、ちょっと考えただけでは儲かりそうにない市場がたくさんあります。

例えば、マンションは、入居者がいないほうが売買しやすいものです。入居者がいつ退去するか分からず、また、追い出すことも出来ないからです。

だから、入居者がいるマンションの売買は、ほとんどの不動産仲介業者は敬遠します。そこにニッチなビジネス・チャンスがあります。

そのような入居中の中古マンションを専門に取り扱っている不動産業者が東京にあります。すでに上場を果たしているスターマイカです。

同社は、入居者がいるのに売買でマンション所有者が変わる取引(オーナーチェンジ)に特化しています。入居者がいる物件は入居者がいない物件の約30%安で購入できます。

入居者がいる間は家賃収入を得て、入居者が退去すれば、売買で通常より30%多くの利益を得ることができます。

しかし、オーナーチェンジの物件はそんなに多くないうえに、新規参入しようにも、流通経路を押さえられているので参入できません。

そのため、2015年11月期までの5年間の平均経常利益率は9%を超えています。これが、「小規模市場型ニッチ戦略」です。

なお、当社は、山手線の沿線で3,000万円前後の売買しやすい物件に絞り込んでいます。場所を絞り込んでいるという点では、「地域限定型ニッチ戦略」に分類してもよいかもしれません。

中小企業の事例

山梨県で寿司屋を営む有限会社おかめ鮨(佐久間利和社長、従業員18名)は、人口約15,000人の富士川町で1億4,000万円の売上げをあげています。

同じ営業エリアに寿司屋は数軒あるのですが、いずれも個人営業です。また、近隣に回転ずしも1軒あるのですが、客層(ニーズ)がまったく違い、直接的なライバルとみなしていません。

同社の特徴は、(1)2人から80人まで個室に間仕切りできる座敷をもっていること、(2)海がない山梨県で漁港直送の仕入れルートをもっており、鮮度が良いネタを使っていること、(3)200人までの仕出しに対応できること、です。

今後は、多店舗化も考えていますが、県庁所在地の甲府市に出店するつもりはありません。また、県外に出店する予定もありません。

強力なライバルがいない人口が小さい市場(山梨県南部)で、現在のビジネス・モデルである「宴会・仕出し・法事に集中的に取り組む」ことで業績の伸長を計っているからです。
2019/09/12

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