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事業戦略 儲かる仕組みの4要素
誰に・何を・どのように売るかとメッセージの発信
どんなビジネスも単純化すれば、「誰に」「何を」「どのように」売るかです。そして、自社の商品・サービス・提供方法の魅力を知ってもらうために、「誰に・どのようなメッセージを発信するか」で決まります。
「誰に」「何を」「どのように」「メッセージの発信」の4要素が相互に合致しないと、売れる仕組みにはなりません。
逆に、非競争の市場を見つけ、対象とするお客様を特定し、提供する価値を明らかにし、商品・サービス・提供方法を再設計してメッセージ発信すると、継続的に儲かる仕組みに転換できます。
誰に:対象市場とお客様の特定
お客様満足を提供できなければ、モノもコトも売れません。なお、正確には、満足はお客様自身が感じるものですから、あなたの会社が提供できるのは、「お客様満足そのもの」ではなく、「お客様満足の手段」です。
その満足は主観的なものですから、人によって満足の基準はちがってきます。
たとえば、機能を最優先する人、品質を最優先する人、価格を最優先する人、カスタマイズを最優先する人などです。
お客様はこれらがすべて揃うのが良いのでしょうが、高機能・高品質・カスタマイズ・短納期で低価格はありえません。
したがって、誰の・どのようなニーズを満たす商品・サービス・提供方法なのかを決める必要があります。
誰の・どのようなニーズに応えるのかを決めれば、優先すべきもの、無視はできないので標準レベルに留めるもの、無視するものも決まります。
このプロセスが、市場のセグメント(ニーズを細分化すること)、市場でのポジショニング(独自化や差別化すべき特徴を決めること)、ペルソナの設定(理想とするお客様像を描くこと)です。
このプロセスで、すべての人に買ってもらうのではなく、対象とするお客様を絞り込めば絞り込むほど、特徴がある商品・サービス・提供方法が設計できます。
何を:提供する価値と商品
「何を売るか」を考えると、すぐに「商品やサービス」が浮かんできます。これではモノを売っていることになります。
そのため、お客様とのギャップが生じるのです。
お客様は、「価格に見合う価値」を買っています。
ですから、「何を」を考えるときには、「提供する価値」から考えなければなりません。
たとえば、試作品の板金加工をしているある会社は、「スピード」を価値として提供しています。
しかも、自社の加工スピードだけではなく、「お客様がスピーディに試作品をつくることに貢献する」を、提供する価値にしているのです。
そのため、期限が迫った発注メーカーの担当者から、試作方法について夜中に相談が入ることもあります。
それに答えることによって試作品が期限通りにできあがります。
このような価値が認められ、相場よりも高い料金を設定していますが、値引きを要求されることはありません。
つまり、「提供する価値」を決めなければ、商品の仕様(スペック)も、次の項目の「どのように」にあたる提供方法も決まりません。
したがって、「提供する価値」は、「事業目的」「事業のコンセプト」とも言えます。
どのように:提供方法
お客様にとって魅力的な商品やサービスができました。次に必要になるのは、「どのようにしてお客様に届けるか」です。
より魅力的になるように、お客様をランク分けしたり、数量・販売地域・時間帯を限定したり、接客方法を工夫したり、流通チャネルを特定したりします。
これらは、すべて「誰に」で特定したペルソナ(理想的なお客様像)好みに設計し、運営します。
そのために、店舗、工場、流通センター、サプライチェーン、倉庫などの物理的な施設、設備、什器・備品を整備します。
また、お客様に到達できる流通チャネルを構築します。
会社の経営は、人間の体と同じで、全体としてひとつのものになっています。
ですから、一つひとつのものが良くなければいけませんが、全体としてバランスが取れていなければ故障やトラブルの原因になります。
また、もっとも弱い部分が全体の能力を決めます。
たとえば、商品力があっても販売力が弱ければ売れません。逆もありえます。
あるいは、商品力と販売力が強くても、物流が弱ければ、物流がネックになって思うように売れません。
このように、「どのように」売るかは、「誰に」「何を」と並んで、あなたの会社の盛衰を決定づける3要素だと認識してください。
メッセージの発信
どんなに魅力的な商品・サービス・提供方法を構築したとしても、市場に知らせなければ買ってもらえません。そのために情報発信が重要になってきます。
その情報発信ですが、情報が氾濫している現在では、「誰でもいいから買ってください」程度の「お知らせ」では、買ってもらえません。
「誰に」で設定したペルソナに向けて、スポットライトを当てるように、「あなたのための商品・サービス・提供方法です。あなたを絶対に満足させますので、ぜひ、買ってください」というメッセージ(訴え)発信にしなければなりません。
メッセージの発信でもうひとつ留意する点があります。
それは、「お客様は、品質そのものではなく、品質に対するイメージを買っている」ということです。
たとえば、冷蔵庫を販売する場合を考えてみましょう。
日本で販売している冷蔵庫で冷えないものはありません。
また、耐久性の面でもすぐに壊れるものはありません。
デザインも似たり寄ったりです。
構造も似ています。
では、お客様は何を基準に冷蔵庫を選んでいるのでしょうか。
間違いなく、メーカー名(ブランド)、店の対応です。
つまり、イメージで買っているのです。
メッセージ発信には、イメージを重視する必要があるということです。
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2020/09/11 |