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コラム:企業目的は顧客の創造

ある塾生からの質問

主宰している【ドラコン藤屋のニッチ戦略塾】の塾生から、企業目的は顧客の創造についての質問を頂きました。


ドラッカーが「企業目的は顧客の創造」であると言っていますが、なかなか理解できません。
企業の目的は社会に対する貢献であり、その手段が顧客や市場の創造だったり、社員の幸福、それを継続・強化するための利益というのが一般的な答えだと思います。
ドラッカーが「GOAL」ではなく 「PURPOSE」を使ったのが良くわからないのです。
(藤屋注:「PURPOSE」は目的という意味)

藤屋の回答

質問頂いた方が、初心者の経営者なら、「まだ、学習が足りないのだな」と思ったのでしょうが、100数十億の事業を創りあげた人の質問ですので、「本当にわかりにくいのだ」と考え、もう一度『現代の経営』の該当箇所を読み直し、考えをまとめ直してみました。
そうして、以下の回答をメールしました。

  1. 企業(組織)は、社会(社外)に貢献するための機関である。だから、目的は社外になければならない。
  2. 市場(顧客の集まり)は、神や自然によって創造されるものではない。企業によって創造される。
  3. 例えば、役所・警察・消防署などは顧客を創造しない。あらゆる組織の中で、企業だけが顧客を創造する。
  4. 企業は、顧客を創造しないと存在価値がないし、そもそも存在できない。
  5. 例えば、「空腹」というだけでは潜在ニーズにすぎない。食品製造・外食という企業の具体的な活動が、顧客を生み出し、市場を生み出す。
  6. このように、自らの活動によって顧客を生み出し、市場を生み出すのが企業の社会的な役割である。つまり、企業の目的は、顧客を生み出すことにある。

塾生からの返信

ドラッカーの名言の中でも、「何によって覚えられたいのか?」と並んでインパクトのある言葉だったけれど、スッキリしなかったので質問させていただきました。
「イノベーションによって市場を生み出して(顧客の創造)、社会に貢献するのが企業の目的である」というふうに解釈しました。
社会貢献の方法は納税やメセナなどもあるけれど、事業を通じて社会貢献するのが基本だとすると、「幸せになるお手伝できる顧客の創造」こそが、第一の企業目的であるということですね。


返信メールの内容通りだと思います。
単に、他社のマネをするのではなく、一工夫することでイノベーションに転換し、顧客を幸せにするお手伝いをできるようにすることが、企業の第一義的な社会的責任なのです。

2019/08/16

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