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値上げの手順 最低何人の顧客が必要か

最低何人の顧客が必要か
 

より多く売りたいと考えると特徴なくなる

ビジョンを描いたり、経営計画を立てたりするときに、「大きく考えることは良いことだ」とばかりに、大きな風呂敷を広げてしまいます。
その結果、多くの人に買ってもらわなければならなくなり、尖った特徴を打ち出すことができません。
なぜならば、特徴を尖らせれば尖らせるほど、対象顧客は少なくなるからです。

しかし、特徴がない商品や提供方法に関心を持ってくれるくれる人はいませんよね?
いるとすれば、価格の安さを選好基準にしている人だけです。
それでは、適性な利益を上げることも、必要とする利益を確保するための売上高を達成することも難しくなります。

特徴を打ち出すほど粗利益率と売上げは上がる

反対に、事業の継続に必要な最少の顧客を算出し、その顧客にだけ高く評価される商品や提供方法に絞り込むと、尖った特徴を打ち出すことができるようになります。
尖った商品や提供方法を求めている人や企業は、あなたが考えているよりも多くいます。

なお、特定の顧客が望む尖った商品や提供方法にするほど、手間がかかり、面倒くさくなります。
そして、手間がかかり、面倒くさいことはコスト増を招きます。
「他社並み」や「他社以下の価格」しか打ち出せない同業他社は、そのようなビジネスモデルをマネしようとはしません。

貴社の商品や提供方法を強く求める顧客がいて競合がいなければ、貴社が価格設定の主導権を持つことができます。
これが、戦わなくて生き残る中小企業の事業戦略、すなわち、ドラッカーの生態的ニッチ戦略です。

ドラッカーのニッチ戦略を本にしました

2月27日に、『小さな会社は「ドラッカー戦略」で戦わずに生き残る』(藤屋伸二著、日本実業出版社)が発売されました。
事例に取り上げたのは、藤屋が主宰する藤屋式ニッチ戦略塾の塾生企業さんです。
事例の23社で安売りして業績を伸ばした会社は一社もありません。
ほとんどが値上げして、ごく少数が価格維持で売上げを伸ばしています。
したがって、粗利益率も上がり、売上げも伸ばしました。

事例企業の経営者は、例外なく、他社が追随したくない(マネしたくない)ポジションを確保する勇気を持っています。
また、値上げする勇気も持っていました。
しかし、エイヤーの蛮勇ではなく、見える化した一つひとつの手順を踏んで考え方と方法を変えていきました。
その結果、経営を楽しいものにすることができたと言います。

本著を読めば、貴社にも応用できる事例が必ずあります。
ぜひ、ご購読ください。

大きな書店には確実に並んでいます。
また、アマゾンでもご購入できます。
2021/03/02

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