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ニッチ先生の経営塾 028 貴社の当たり前は他社の高品質?
生態的ニッチ戦略の基本的な考え方
競争の環境のなかで継続的に適性利益を出し続けるには、何かの分野で突出した能力が必要になります。そのうえ、すべての分野にわたって平均以上の能力が必要になります。
しかし、非競争の市場では、適性利益を出し続けるには、特定ニーズを満足させる何かが、他社よりも上手にできて、その他の分野は平均的なレベルがあれば十分です。
このように考えれば、「マニア向けのマニアックな商品やサービスを提供するのが生態的ニッチ事業」とも言えます。
サービス業の事例
過疎地や極地の市場に、ちょっとだけ上質のサービスを提供するのが生態的ニッチ戦略です。ここでいう過疎地や極地というのは地理的な意味ではなく、ニーズ的な意味です。
たとえば、不動産サービスもそうです。
都市部には仕組みが出来上がった大手の不動産会社があります。
しかし、小都市には大きな物件が少ないため、大手の不動産会社が進出してくることはありません。
その小都市で、大手の不動産会社の品質には及ばないまでも、地場の不動産会社よりも圧倒的に優れた仕組みで対応すれば、ダントツの1位になれます。
モノづくり企業の事例
また、ニーズはあるのに、めんどうくさいうえに、儲かりそうにない商品やサービスを求められる市場への対応も生態的ニッチ事業になり得ます。たとえば、自動車業界は、
- 高度のマーケティング力
- イノベーション力
- 開発力
- 生産性
- デザイン力
- 製造力
- 資金力
しかし、同じ四輪車でも車いすの業界で、かつ、特別なニーズに応えるものであれば、生態的ニッチ事業になります。
藤屋式ニッチ戦略塾の塾生さんで、電動車いすの製造・改造を専門にやっている方がいます。
ほとんどの同業他社は、採寸して製造しています。
それに対して、塾生さんの会社では、車いす生活を余儀なくされている方に、
- どのような生活をしたいのか
- どのような活動をしたいのか
- 現在は何に困っているのか
- 何を改善してほしいのか
そして、製造は、技術者魂の塊のような方ですから、ご自身が納得できるまで作り込みます。
ここまですれば、「業界では非常識」になるのですが、同社にとって「当たり前の工程」です。
このように、強みを持つ企業では、
- 業界の常識は、お客様の不満足
- 技術力がある会社では、貴社の当たり前は、他社の高品質・未対応
だと認識してください。
それをもとに、ビジネスモデルを再設計すれば、適性利益の事業に転換することができます。
=続く=
*図表と中小企業の事例は著書に記載します。
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