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大企業に対する新規参入の予防策
大企業の特性
そもそも、なぜ、他社は新規参入するのでしょうか。その理由がわかれば対応も計れます。単純に考えれば、新しく儲かる事業を欲しているからです。また、「大企業にとって魅力的な市場とはどのような市場か」を考えるときは、大企業の特性から考えればわかります。たとえば、中小企業に比べて、
- 人件費をはじめとした固定費が高い
- 効率を求める
- 大食漢である
- 経営資源やノウハウが豊富なので、新規参入できる領域が広い
などでしょう。
参入の予防策
つまり、一定規模の売上げがなければ固定費が賄えないし、小さな利益では、わざわざ参入する魅力がありません。ですから、大企業の参入を防ぎたければ、市場規模を小さいままにしておけばよいのです。
あるいは、市場を急成長させないで、市場での地位を固めておくことです。 ニッチ市場には、大手は参入する魅力がありません。たとえば、プラネタリウムの投影機は利幅がありますし、高い技術力を要する商品ですが、市場規模が小さいので大企業にとって魅力的な市場とは言えません。
しかし、これが一般家庭用になると話は別です。一般のプロジェクターに、星空のソフトウェアを入れればプラネタリウムが投影できるとなると、それはニッチ商品から一般商品に変わってしまい、大企業にも魅力的な市場になる可能性があります。
また、タクシーの自動ドア(実際は、運転手が手動で開閉している)は、技術的には単純ですが市場規模が小さい(日本のタクシーの総数は約24万台、単価は4万円程度)ため大企業向けの商品ではありません。ですから、この市場でトップシェアを持っているのは、トーシンテックという従業員100名の中小企業です。
2019/09/11