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値上げの手順 値上げと価値の関係
価格は価値を測るものさし
あなたも商品の価格を知ると、ある程度、その商品をイメージできるのではないでしょうか。たとえば、1杯700円のラーメンだと普通に感じますが、1杯2,000円と聞くと、「どんなラーメンなのだろう?」と思います。
つまり、価格が「特別のラーメン」(価値)をイメージさせるのです。
私たちは、無意識のうちに、商品の価値を価格で判断しているということです。
したがって、値上げすることで商品価値のイメージを上げることができます。
値上げで価値のイメージをあげる
500円の商品を5段階で1,000円まで値上げしても、それほどインパクトはありません。値上げのたびに言い分けやお詫びをする回数が増えるだけです。
あるいは、500円から100円刻みの商品を開発して、最終的に1,000円の商品をつくっても、やはりインパクトはありません。
500円の商品を、まったく新しい顧客層に1,000円で売ることは、それほど難しいことではありません。
また、500円の商品の1,000円のプレミアム版をつくって売ることもそれほど難しいことではありません。
価格に見合った価値を感じてもらうためのストーリー(顧客満足に至る物語)をつくればよいのですから。
ストーリーとは、たとえば、素材へのこだわり、製法へのこだわり、提供方法へのこだわり、希少性、提供数を限定することによって、買って頂く顧客に満足や幸福をもたらすことを表現するものです。
ニッチシフトする
生物学でのニッチは「生息場所」を指します。動物や植物は、環境変化で棲(す)みにくくなると、より良い環境を求めて生息場所を変えます。
これをニッチシフトと言います。
環境が劣化するのにニッチシフトできない生物は、自分自身を適用させないかぎり、絶滅してしまいます。
なお、人間の場合は、転職や引っ越しをニッチシフトととらえることができます。
これを会社経営に置き換えると、良い商品であれば、商品価値に見合った価格で買ってくれる顧客層にシフトすることが効果的です。
その場合、商品そのものは変えなくても、
- パッケージを変える
- 商品名を変える
- 流通チャネルを変える
- 売り場を変える
- 限定販売を打ち出す
- 商品や提供方法の特徴を変える
その程度で値上げできて粗利益率がアップし、売上げも伸びるのであれば、取り組まない選択肢ありませんよね。
実際、ニッチ先生が主宰する【藤屋式ニッチ戦略塾】の塾生さんたちは、上記のような方法で、粗利益率アップと売上げアップを両立しています。
上記を参考に、「値上げ」と「提供価値」の関係から、貴社の事業を点検してみてください。
なお、客離れしない値上げの手順を、
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2021/03/15