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ニッチ戦略 生態的ニッチで生きる
戦わない経営という選択肢
動物には、ライオンとハイエナのように他の肉食獣と獲物を奪いあう種がいます。彼らは、同種とも獲物を奪いあうため、縄張り(ニッチ、占有できる場所)をめぐって常に戦っています。
ライオンは、人間が勝手に「百獣の王」とよんでいますが、ライオンにはそのような意識がないと思います。
戦えば負けることもあるからです。
ですから、厳しい生存競争の中で生きていくのが精いっぱいです。
オーストラリアに棲息する有袋動物のコアラは、ユーカリの木に棲んで、ユーカリの葉を食べて生きています。
木の上ですから肉食獣に狙われることもありません。
また、ユーカリの葉には毒素があり、他の動物は食べませんので、食べ物をめぐって争うこともありません。
そのため、おとなしい性格でも立派に生きています。
かわいそうなことに、彼らは生き方を選ぶことはできません。
ライオンとして生きるか、コアラとして生きるかだけです。
しかし、人間は、自らの意志で生き、死ぬことができます。
その一つとして経営者として生きるか、従業員として生きるかも選択できます。
また、経営者として生きると決めた場合でも、競争環境か、非競争環境で会社を経営するかを選ぶことができます。
競争環境に身を置くと、世界的な大企業にまで成長できる可能性があります。
その場合は、差別化戦略をとることになります。
一方、非競争環境に身を置くと、他社には魅力がない、あるいは、マネしたくない状況を創らなければなりませんので、成長には上限があります。
この場合は、独自化戦略をとることになります。
もし、あなたが、とりあえず、「今は、小さな会社として生きる」と決めたならば、コアラのように、戦わない環境を選び、そこで生きる仕組みをつくるだけで、おだやかな経営をすることができます。
さて、あなたは、差別化戦略と独自化戦略、どちらの経営に共感を覚え、どちらの戦略を採用しますか?
適者生存と適所生存
競争環境になかでは、競争に勝ったものしか生き残ることができません。会社経営の場合、生き残れるのは経営環境に適合できたうえに、競争にも勝った会社だけです。
少なくとも、2つの要因をクリア(克服)しなければならないことになります。
これが適者生存です。
もうひとつ、適所生存という理論も成り立ちます。前述したコアラがそうです。
これは、
- 市場規模が小さい
- 業界の非常識
- 外部からは儲かる仕組みがわからない
- めんどうくさそう
これは、他社がマネできないのではなく、マネしたくないのです。
知っているけどやりたくない。
これが独自化戦略の最高の仕組み(ビジネスモデル)です。
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2020/05/10