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事業戦略 ポジショニングマップをつくる
同じ象限には自社のみが入るポジションマップをつくる
ポジショニングとは、特徴や違いを打ち出すことです。その特徴や違いが出ているかを確認するのがポジショニングマップです。
ポジショニングマップの構造はきわめて単純です。
縦軸と横軸を交差させてできた4つの象限に、自社と競争相手を位置づけます。
その際、自社を配置した象限に他社がいなければ独自化が図れたことになります。
逆に考えれば、独自化できるように2軸の名称(顧客の選択基準)を決めればよいのです。
たとえば、一般的な特許事務所は、特許が取れるかどうかで判断します。
しかし、ザック国際特許事務所(崎山博教所長、大阪市)、依頼者が儲かるかどうかで判断します。
したがって、特許が取れても儲かりそうにないときは、特許が取れても儲かりそうにないことを伝えます。
反対に、特許が取れそうになくても、「特許出願済み」「特許出願中」で追随者を一定期間排除できそうなときには、特許申請を勧めます。
- 一般的な特許事務所は、特許が取得できそうかどうかで申請するかどうかを決める
- ザック国際特許事務所は、儲かりそうかどうかで申請するかどうかを決める
◆縦軸が、特許が取れそう ⇔ 取れそうにない
◆横軸が、儲かりそう ⇔ 儲かりそうにない
になり、一般的な特許事務所は、特許が取れそうの上半分に位置します。
一方のザック国際特許事務所は、儲かりそうの右半分に位置します。
したがって、特許が取れそうにない×儲かりそうの象限は、非競争の市場で独自化の領域です。
特許事務所は特徴がある一部を除いて、特徴を打ち出せていない事務所がほとんどです。
そのなかで、ザック国際特許事務所は、みごとに特徴を打ち出せています。
もっとも、儲かるか儲からないかを評価できるスキルがなければできないポジショニングです。
同事務所は、大企業の知財部門からの評価は、「質の高さ・スピード」です。
中小企業の経営者の評価は、「質の高さ・スピード」+「実践的な知財戦略」です。
判断基準は4つのマネ防止策(参入障壁)
ポジショニングの非競争の市場を確保することです。そのためには、マネできない環境をつくるのはむずかしいので、マネしたくない環境をつくらなくてはなりません。
マネしたくない方法は、物理的には可能だが、情緒的にはやりたくないというお客様ニーズに応えることで実現できます。
ただし、コストはかかるので、価格はそのぶん高く設定します。
マネ防止策をつくる着眼点は次の4つです。
- 相対的に小さな市場:大企業には魅力がない程度の市場規模をねらう
- 業界の非常識:同業者が「バカな!」「言っていることはわかるけど、無理だね」と思うことをやる
- いっけん、儲かりそうにない:他社からは、儲かる仕組みがわからないようにする
- めんどうくさい:他社に「そこまでやるか!」と言わせるようなことをする
2020/10/08