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特徴があるのに なぜ、他社並みの価格?


特徴があるのに なぜ、他社並みの価格?
 

他社並みの価格の理由

「マネジメントの父」と呼ばれるピーター・ドラッカーによると、
ヨーロッパ一の製靴業を築いたトーマス・バタが、第一次世界大戦後、アメリカからヨーロッパに戻ったとき、「スロバキアやバルカン諸国でも、アメリカと同じように普通の人が靴を履けるようになるはずだ」と考えた。バタは、「農民が裸足なのは、貧しいからではなく、単に靴がないからだ」と言った。
そうです。

私は、これを、「強みを持つ中小企業が低収益なのは、単に高収益にする方法を知らないだけだ」に置き換えています。
そうなんです。中小企業が低収益なのは、高収益にする方法を知らないだけなのです。

主宰する【ニッチトップ戦略塾】に入塾してくる塾生さんは、例外なく、何らかの特徴(=顧客にとっての価値)ある商品や提供方法を持っています。

もっとも、そのような熱心な経営者でなければ、継続的に学ぼうなんて思わないでしょう。
そのような方々なのに、望む粗利益率ではありませんし、売上も伸び悩んでいます。
その理由には2つあります。
 

他社と、何が・どう違うかを伝えきれていない

望む粗利益率でないのは、単に、特徴にふさわしい価格を付けていないからです。
特徴をお聞きすると、商品といい、提供方法といい、「それ、すごいですね!」と言えるものばかりです。
「では、その特徴をお客様に伝えていますか?」「メッセージとして発信していますか?」と聞くと、ほとんど発信していません。

それは、どんなに優れた特徴でも、社内では、当たり前すぎて、それが特徴とは思っていないのです。
ですから、適性な価格を付けられずにいます。
何とも「もったいない話」ですね。

なお、私は、適正価格(正しい価格)などないと思っています。何を持って適正(正しい)とするのかの根拠がないからです。
あるのは、顧客が、「これなら、この価格でよい、妥当な価格だ」と認めた価格(=適性価格)だけです。
 

そもそも売る相手を間違えている

もう1つは、売るべきでない顧客に売っているからです。
商品や提供方法の価値を認めない顧客に売っても、そもそも「適性の基準」が違うのですから、御社が提示した価格を認めるわけはありません。
したがって、御社の商品や提供方法が他社にないものであれば、その特徴を、「ぜひとも欲しい」と考える顧客だけに売ればいいのです。

あなたは、「そのような顧客だけに売っていては、ビジネスとして成り立たない」と思うでしょう。
でも、特徴が明確になればなるほど、その特徴を求める潜在顧客の数が多くいることがわかってきます。
なぜならば、多くの中小企業は、100億円未満の売上があれば十分だからです。
日本で顧客数が足りなければ、対象を世界に広げましょう。
AIやIT、物流網が発達した現在では、中小企業が世界展開することが不可能ではなくなっています。
 

ニッチトップ戦略の魅力

御社の商品や提供方法の魅力を高く評価してくれ、その魅力(=価値)にふさわしい価格で買ってくれる顧客だけを対象にビジネスを展開するのが、【ニッチトップ戦略】です。
ニッチトップ戦略は、「何を・どのように・いくらで・誰に売るか」の順番で設計していきます。
つまり、中小企業は、
  1. その強みで商品や提供方法を設計し
  2. それにふさわしい価格(適性価格)を設定し
  3. それを認めて買ってくれる顧客を特定し
  4. その顧客たちに向けてメッセージを発信する
のです。
そうすれば、高収益企業に転換できます。
 

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2024/07/09

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