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ニッチ戦略と多角化戦略は相性が良い
ニッチ戦略と多角化戦略を併用する
ニッチ戦略と多角化は、御社を【年商50億円の高収益企業】にするための考え方です。
なお、自社の状況に合わせて、この50億円を、10億円・30億円・100億円などに変更してください。
さて、ニッチ戦略は、中小企業が高収益を実現する唯一の方法です。
しかし、そのニッチ事業を拡大すると、ニッチでなくなることがあります。
そのときには、そのニッチ事業を拡大せず、ニッチな状況に留めて、他のニッチ事業を展開すると高収益体制を維持できます。
そうすると、複数のニッチ事業を展開するマルチニッチ(多角化)となります。
事業戦略は方法論に忠実に行なうこと
ドラッカーの著書に次のような意味の記述があります。
『あなたがシュナーベルのように弾くことはできません。しかし、音階はシュナーベルと同じように弾かなければなりません。』楽譜通りに弾けば、シュナーベル(著名なピアニスト)が弾く曲と同じになります。
そして、繰り返し練習すれば、その練習の質と量に比例して、才能の上限にまで上達することは可能です。
これは、スポーツでも同じです。
一流になるには才能が必要です。
しかし、一人前になるには、方法論にそって努力すればよいのです。
では、同じことが、仕事にも当てはまらないでしょうか?
事業もニッチ戦略と多角化戦略を併用するという楽譜(方法論)によって展開すればよいのです。
経営には、
- 差別化を実現するための方法論
- 独自化を実現するための方法論
- 高収益にするための方法論 があります。
たとえば、科学的な根拠がなくても、難病を祈りだけで治した人もいます。
断食だけで治した人もいます。
これらは、奇跡ですが現実に起こっています。
だからと言って、このマネをすれば、多くの人が亡くなってしまいます。
それは、奇跡(不思議な出来事)で、再現性がないからです。
また、これらの手法には法則がないため、教えることも、学ぶこともできません。
もし、あなたが、超能力や特別の才能を持っていないのであれば、方法論(楽譜)を学ばなければなりません。
年商50億円になるための楽譜(方法)は、多数、存在します。
しかし、普通の能力の社長が50億円企業をつくるための方法は極端に少なくなります。
普通の能力の社長が高収益の50億円企業になる方法は、さらに少なくなります。
おそらく、普通の能力の社長が高収益の50億円企業になる唯一の方法が【ニッチ戦略×多角化戦略】です。
既存市場で多角化戦略を展開する
たとえば、婦人服の市場を縦軸を体型(太目・普通・細目)、横軸を身長(高い・普通・低い)にして分けると、その組み合わせは9に細分化できます。
一般的な分類である「2:6:2の法則」で考えると、
- 体型の太目・普通・細目は、20%:60%:20%
- 身長の高い・普通・低いは、20%:60%:20%
ちなみに、女性の肥満率は20%前後です。
と言うことは、
- 「太目×高い」の市場=20%×20%=4%
- 「細目×高い」の市場=20%×20%=4%
- 「太目×低い」の市場=20%×20%=4%
- 「細目×高い」の市場=20%×20%=4%
そこに焦点を合わせている企業は、ほとんどありません。
しかし、4%×4つのニッチ市場=16%になり、数兆円規模の婦人服市場では、数千億規模の市場です。
これらを、
- 価格帯(高級・普通・大衆)
- 年齢別(ヤング・アダルト)
- フォーマル・カジュアル
- アウター・インナー
そうして、それぞれの市場を分析すれば、満たされていないニーズや、未対応のニーズが明らかになります。
たいへん面倒くさい経営ですが、面倒くさいからこそ、他社がマネしません。
しかも、細分化することでそれぞれの市場規模が小さくなりますので、大企業は参入しません。
ニーズがあって、ライバルがいない。
これこそ、高収益事業を実現できる唯一の方法です。
事例は婦人服で、細分化の基準を体型と身長にしましたが、あなたの市場でも、同じような分類が可能です。 このように、
- 細分化した1つの市場で事業展開するのをニッチ戦略
- 複数のニッチ市場で事業展開するのをマルチニッチ戦略
つまり、「ニッチ戦略」と「多角化戦略」は、すごく相性が良いのです。
いかがでしょう?
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2019/09/20