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ニッチ戦略 マーケティングとセールス
マーケティングの目的は販売をなくすこと
ドラッカーは、マーケティングとは、売れる仕組みをつくること。しかし、実際問題として、セールスはなくならない。と言っています。 マーケティングの目的は、「売れる仕組みをつくること」です。
『現代の経営』
一方のセールス(販売)は「売る仕組みをつくること」です。
前者は買いたくなる仕組みをつくることであり、後者は頑張って売る仕組みをつくることです。
したがって、すべての会社は、まず売れる仕組みをつくることに集中しなければなりません。
つまり、対象とするお客様がほしいものを、望む方法で買えるような仕組みをつくるのです。
そのうえで、セールスの仕組みをつくります。
なお、広義では、販売促進(セールス・プロモーション)もマーケティングの一部です。
マーケティングの目的は、「売れる仕組みをつくること」からわかるように、マーケティングは販売だけに関する手法ではありません。
市場ニーズの把握、自社の強みの認識、対象とするお客様の決定、提供する価値の決定、商品・サービス・提供方法の決定と仕組みづくり、メッセージ発信の仕組みづくりすべてにかかわる考え方であり、手法です。
通信販売=ダイレクト・マーケティングと勘違いしている人がいますが、あれは、マーケティングの一部にすぎません。
たぶん、最初に通信販売を「ダイレクト・マーケティング」と命名した人がいて、それがそのまま普及したものです。
ですから、マーケティングが正しく理解されずに、矮小化して理解されています。
背中を押してもらわないと決断できない人が圧倒的に多い
「95%の人は自分で決めることができない」と言われています。とくに、はじめての会社から買うときや、はじめての商品やサービスを買うときには、ほとんどの人がためらってしまいます。
したがって、すばらしい「売れる仕組み」をつくったからといって、売れるわけではありません。
そのためらっている人の背中を押すのが「販売」(販売促進を含む)です。
販売には、人的なセールスをはじめ、いわゆる一般的にマーケティングと言われている試供品や無料体験、パンフレット・チラシ、店頭でのポップ、販売員のセールストーク、プライスカード、ホームページ、DM、SNSでの情報発信などがあります。
あなたの会社を知ってもらう方法としての販売行為
どんなに良い商品やサービスでも、対象とするお客様が知らなければ買ってもらえません。販売は、あなたの会社の商品やサービスの魅力を知ってもらうための、市場やお客様に向けての、情報発信、メッセージ発信、コミュニケーションと言い換えたほうがわかりやすいかもしれません。
情報発信とメッセージ発信は、あなたの会社から対象とするお客様に向かっての「お知らせ」と「訴求」です。
コミュニケーションは意思疎通ですから、あなたの会社とお客様の双方向の「お知らせ」と「訴求」になります。
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2020/10/26