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創造的模倣という発想法
不便を当たり前と思え!?
徳川家康の遺訓と言われる言葉に、「人の一生は重荷を負って遠い道を行くがごとし。急ぐべからず。不自由を常と思えば不足なし」
というものがあります。
この教えは、国を治め、反乱や一揆の芽を摘むために重要だったと考えています。
ところで、1970年代初頭にスーツケースにキャスターが付けられるようになるまで、なぜ5000年もの間、その必要性が認識されなかったのでしょうか?
その答えは、「それが当たり前」と考えられていたからです。
それまでは、「不自由を常と思えば不足なし」という状態でした。
もし、私たちが不便を当たり前として諦め続けていたなら、次の5000年も重たい荷物を手で持ち歩いていたかもしれないのです。
要するに、徳川家康の教えに従っていたら、キャスター付きスーツケースは開発されなかったのです。
しかし、誰かがそれを「不便」「問題」と捉え始めたことで、キャスター付きのスーツケースが開発されました。
「常識と当たり前」を基準にしている限り、新たな発想は生まれません。
「キャスター付きスーツケースの開発」を創造的に模倣し、周りの「常識と当たり前」に疑問を投げかけましょう。
商品開発の最高の褒め言葉
ピーター・ドラッカーは、イノベーションの最高の褒め言葉として、「なぜ、気づかなかったのだろう?」を挙げています。「常識と当たり前」を疑うことで、新たな発想が生まれ、商品開発につながるのです。
創造的模倣の成功事例
例えば、私が主宰する【ニッチトップ戦略塾】の塾生企業さんの中に、「止まらない雨漏りはある」という業界の常識を疑い、「他社の施工で止まらなかった雨漏りも止める」という屋根からの雨漏り専門会社があります。現在、契約から施工まで3ヶ月待ちの状態が続いています。
なお、雨漏りしている状況で3ヶ月待たせるわけではなく、応急措置を施してから3ヶ月待っていただいています。
また、重度の障害を持つ人たちが「寝たきりが当たり前」「苦しいのは仕方ない」という社会の常識を疑い、「縦・横・ねじりの動き」で、「移動できない」や「動けない苦痛」を解消する電動車いすを開発した会社もあります。
常識と当たり前を疑う事例を探してみよう!
世の中には、このような事例がたくさんあります。ネット検索やチャットGPTなどを活用して、あなたのビジネスに活かせる事例を探してみましょう。
そして、「誰かが欲しがっている」「誰も対応しようとしていない」「おもしろそう」という、3つの要素を満たす商品やサービスに取り組んでみてください。
高収益事業に転換できます。
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2024/03/26