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コラム:中小企業が利益を上げる公式


「ノウハウ」と「顧客」が事業である

ドラッカーは、「利益は卓越した知識がもたらすので知識が事業である」と言っている。

また、「その知識を、利益をともなう売上に転換してくれるのは顧客だから、顧客が事業である」とも言っている。

と言うことは、経営には、「他社ができない知識」が必要であり、少なくとも「他社より上手にできる知識が必要」と言うことになる。そして、その知識を商品やサービスに転換し、それを買ってくれる顧客が必要になる。

したがって、「差別化された知識」(ノウハウ)と「顧客を持つこと」が事業には必要になる。

中小企業の利益はニッチ戦略がもたらす

中小企業が、すべての面で「卓越した強み」を持つことは不可能だ。また、特定の分野においても、世界の大企業を相手に真っ向勝負をするほどのノウハウを持つことも、ほとんど不可能だ。

実際、何かの小さな分野で強みを持つことさえ、容易なことではない。それでも、強みを持たなければ市場から抹殺されてしまう。

しかし、「限られた小さな分野」(ニッチ)で、一点に集中して努力すれば、何とか強みを持つことは可能だ。

そうして築いた強みを活かして、限定的な顧客ニーズを満たすニッチ市場を見つけるのだ。

ニッチ市場は、固定費が大きい大企業には魅力的市場にはならない。したがって、かりに競争相手がいても、中小企業同士の競争であり、勝てる可能性は大きくなる。

他社の成功を創造的に模倣する

新しいことを始めるときには、一から試行錯誤で準備するより、すでに上手にしている人や他社のマネをしたほうが楽に進む。

そのままマネしてもよいが、一工夫してマネすることで、より自分に合ったものになる。これが「創造的模倣」のメリットだ。

簡単にマネできるものは、他人にも簡単にマネできる。しかし、一工夫することで、他人がそのままマネしても、使いづらくなる。これが、独自化あるいは差別化だ。

こうした考え方を商品やサービスの開発、会社を運営する仕組みに適用するのが創造的模倣なのだ。さらに、1社だけで新しいことに取り組むより、他社の強みと合わせて運用することで、独自化あるいは差別化はさらに進む。これが「連携」だ。

中小企業の生きる道

こうしたことから、中小企業が利益をあげる売上げを確保するためには、「ニッチ×創造的模倣×連携」の公式どおりに事業展開することが最善の方法である。

2019/08/16

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