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値上げを科学する 値上げと価格の関係
価格は単純なものではない
あなたは、「価格は安いほど顧客にとって良い」と考えていませんか?しかし、それほど単純なものではなく、顧客次第、商品次第、状況次第で、価格の良し悪しは変わってきます。
日常品であれば、品質に差がなければ安いほうが良いでしょう。
では、贅沢品の場合はどうでしょうか?
たとえば、ルイヴィトンのバッグが千円台で買えるようになったら、今までルイヴィトンを愛用していた人たちは、これからもルイヴィトンの商品を愛用するでしょうか?
一昔前、高級ブランドのティファニーが売上増をもくろんで低価格のピアスを発売しました。
一時的に売り上げは伸びたのですが、すぐに固定客のティファニー離れを引き起こして業績を悪化させてしまいました。
そのため、同社は高級路線に戻しました。
高級ブランドを愛用する人たちは、ステータスを買っているので、手が届く範囲で高いことが「良い価格」になるのです。
彼ら・彼女らは、街を歩いてすれ違う人の10人中3人が身につけているような商品を身につけたいと思わないのです。
また、工事業者が手間賃の設定に、使用した機器や部品などの価格に20%の金額を上乗せすることにしました。
この場合、機器や部品などの価格は安いほど良いのでしょうか?
価格は価値を測るものさし
多くの場合、【価格は商品や提供方法の価値を測るものさし】になります。ほとんどの人が、価格で商品の品質をイメージします。
品質=価値とした場合、低価格を打ち出した瞬間に、「この商品の品質は良くありません」「この商品の価値は低いです」と、自らレッテルを貼った(宣言した)と考えてください。
値上げで商品や提供方法のイメージを上げる
市場が価格で商品や提供方法の価値を判断するのであれば、世間相場価格、他社並み価格をつけたときに、市場から「特徴がない商品や提供方法」とイメージされると認識してください。したがって、「高品質」「プレミアム商品」「特別な提供方法」とイメージしてもらうには、値上げをするのが正しい価格設定だと認識してください。
あなたは、「それは分かっているけど、やり方がわからないから値上げできずにいるんだ」と思うでしょう。
この【値上げを科学する】は、値上げに対する恐怖心を取り除くためのステップです。
【リスクを負わない値上げの手順】として、値上げのメカニズムを理解してください。
そのためにも、焦らずに一つひとつクリアしていきましょう。
『値上げの手順』に関心がある方はこちらもどうぞ!
2021/02/26