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差別化戦略 メッセージ発信の目的
商品の価値と評価のギャップを埋める
あなたの会社の商品やサービスが、100の価値があるのに、50程度しか評価されていなければ、メッセージ発信で100以上の評価にできます。つまり、メッセージ発信の目的は、「商品の価値と評価の差を埋めるため」です。
たとえば、あなたの会社の商品製造工程についてのこだわりを、お客様はほとんど知りません。
商品の背景にある熱い想いも知りません。
つまり、あなたの会社に欠けているものは、自社の魅力を伝えるという思考とスキルです。
ある地域で大変人気があるケーキ店は、独特の味わいを出すために、ある材料をオリジナルの液体に一晩漬けこむそうです。
そのぶん、手間と時間とコストがかかるのですが、その工程を踏んでいることを情報として発信していませんでした。
そのため、おいしいという評判はあったのですが、おいしさの根拠に乏しいため、値上げをためらっていました。
その結果、粗利益率が低くなっていました。
そこで、「その工程をホームページや店頭のポップで公表するとマネされますか」と質問したところ、「もともと弊社も、師匠に教えてもらったものを工夫したものです。液体の成分を公表しなければ問題ありませんし、仮に公表しても手間と時間とコストがかかるので、マネするところはないと思います」との返事が返ってきました。
それでは、その工程のことを、公表してよい範囲でホームページや店頭のポップなどで、「お店のこだわり」「おいしさの秘密」のメッセージとして公表するようにアドバイスしました。
「おいしい理由には根拠がある。だからこの値段が適性価格なのだ」と言えるようにしたのです。
なお、経営者の値上げに対する不安を解消するために、既存の商品にちょっと手を加えた新商品を開発してもらい、その商品から値上げすることをお勧めしました。
その結果、数か月後には、目標とする粗利益率が確保できるようになりました。
貴社とお客様が共通認識するために
このようなことが自信をもって行えるようになるために、【ジョハリの窓】を使って、あなたの会社や商品の魅力を「見える化」してみましょう。- 解放の窓:自社もお客様も知っている。しかし、すべてを知っているわけではない。したがって、確認・深掘り・浸透・漏れをなくすためのメッセージ発信をすること
- 盲点の窓:自社は、自社の魅力に気づいていないが、お客様は気づいている。したがって、お客様に聞くこと
- 秘密の窓:自社は知っているのにお客様には知らせていない。これをなくすのがメッセージ発信の目的。積極的にメッセージを発信すること
- 未知の窓:自社もお客様も気づいていない分野。盲点の窓・秘密の窓を小さくしていくことで、未知の窓は自動的に小さくなっていく
2020/11/17