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ニッチ戦略 コミュニケーションの成立要件
仏教の禅僧=中略=の公案に、「無人の山中で木が倒れたときに、音はするか」との問いがある。今日われわれは、答えが「否」であることを知っている。音波は発生する。だが音を感じる者がいなければ、音はしない。音波は知覚されることによって音となる。ここにいう音こそ、コミュニケーションである。
『エッセンシャル版 マネジメント』
受け手の認識がなければ成立しない
コミュニケーションは、受け手に認識されて、はじめて成立します。ですから、情報やメッセージは、対象とするお客様にわかる言葉で、受け取りやすい方法で発信してください。
そうしないと、コミュニケーションは成立しません。
つまり、「誰に・何を・どのように発信するのか」を、つねに意識して行わなければならないのです。
対面でのコミュニケーションは、このことを意識しますが、ネットや紙媒体になると、相手の反応がリアルに見えないため、ついつい忘れがちになってしまいます。
受け手の期待がなければ成立しない
人は期待することしか受け入れません。それ以外の情報はBGMか雑音にすぎません。
あなたが発信した情報やメッセージを受け入れてもらうために、日頃からあなたの会社や商品・サービスに関心をもってもらうような環境をつくっておく必要があります。
「買ってください」だけの情報発信やメッセージ発信は、コミュニケーションではありません。
受け手への要求がなければ成立しない
お客様とのコミュニケーションの最終目的は、買ってもらうことです。「はっきり言わなくてもわかってくれるだろう」などという甘い希望は捨ててください。
買ってもらうためのコミュニケーションでは、はっきりと「買ってください」と意思表示してください。
そうしなければ買ってもらえません。
そんなことをいうと、「お客様が離れていってしまうのではないか」と心配するかもしれませんが、押し売りするから離れていってしまうのです。
お客様にとって、ほんとうに良いと思う商品やサービスであれば、お勧めしないほうが「みずくさい」のです。
それに、買う・買わないはお客様に選択権があります。
そもそも買わない人はあなたの会社のお客様ではありません。
ですから、お客様から「みずくさい」と思われないように、良い商品やサービスは、ぜひ、お勧めしてください。
コミュニケーションと情報の関係
たとえば、リンゴのリ・ン・ゴの一文字一文字に意味はありません。リンゴになってはじめて意味が出てきます。
しかし、リンゴが何を意味するかの情報を共有していないと、「リングがお好きですか」といってもコミュニケーションは成立しません。
コミュニケーションは主観的なものです。
主観的であればあるほど濃いコミュニケーションが図れます。
各種のファンクラブでは、対象となるヒトやモノが好きということで、会員同士の絆は強くなります。
つまり、好きは主観的なものですが、好きであればあるほどコミュニケーションは深まります。
しかし、情報はデータの意味を加味したものですから、客観的であればあるほど有効性が増します。
コミュニケーションと情報は別物ですが、前提となる情報を共有できなければ、コミュニケーションは成立しないのです。
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2020/10/27