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ニッチ戦略 狭き門より入れ
楽は苦の種、苦は楽の種
狭き門より入れ、滅びにいたる門は大きく、その道は広く、これより入る者多し。これは、「たとえ困難であっても、安易な道を進む(みんながやっていることをやる)のではなく、救いにいたる道を選択しなさい」というキリストの教えです。
新約聖書のマタイの福音書第7章第13節
この「狭き門より入れ」という言葉を覚えたのは、高校の国語の教科書に載っていた(と思っている)『狭き門』(アンドレ・ジッド著)の一文です。
それで本を買って読んだのですが、おもしろくなくて、最後まで読まなかったと思います。
なお、時期の記憶は定かではありません。
ネットで『狭き門』を検索して、あらすじを確認したのですが、やはり、今の私にもおもしろくない本でした:苦笑
しかし、『狭き門より入れ』の一文は、記憶のなかに鮮明に焼き付いています。
ちなみに、ニッチ先生のブログには、ときどき、キリストや仏教などの教えを引用することがありますが、決して敬虔なクリスチャンでも、熱心な仏教徒でもありません。
『孫氏の兵法』や『論語』などと同じく、先哲の教えの一つとしてとらえています。
狭き門=ニッチ市場
「狭き門より入れ」は、「一隅を照らす」(日本天台宗の開祖、最澄の言葉)につながるものがあります。「一隅を照らす」は、「企業は社会の一部の社会的責任を担うにすぎない」というドラッカーの教えに通ずるものがありますが、『狭き門より入れ』をビジネス的に解釈すると、「ニッチ市場にしなさい」と言え、これもドラッカーに通じるものがあると考えています。
広い門からは、努力や苦労をしなくても入れるので、多くの人がそこから入ろうとします。
そのような門から入ると、競争も激しいため、利益を出すどころか、存続さえも難しくなります。
つまり、「滅びにいたる門は、大きく広いので、苦境や自滅にいたる門」になるのです。
狭き門から入って独自市場を切り拓け
ニッチ市場への門は、探すだけでもたいへんです。その門は小さいので、目を凝らしてしっかり見ないと、それが門かどうかもわかりません。
また、門を見つけたとしても、そこから伸びている道は狭いし、暗いし、歩いている人はいません。
したがって、高村光太郎の『道程』の一節、
どこかに通じている大道(だいどう)を、僕は歩いているのじゃない。僕の前に道はない。僕の後に道はできる。道は、僕のふみしだいて来た足あとだ。だから、道の最端にいつも僕は立っている。が、ニッチ戦略を言い表した言葉なのだろうと思います。
継続的に儲かるニッチ戦略は、誰かが切り拓(ひら)いた道を「お気軽」に進むのではなく、自ら切り拓く覚悟をもって取り組むべき道程(どうてい、戦略)です。
しかし、自分の理想が描ける広さと長さでよいのですから、門(入り口)さえ見つければ、競争がないので、それほどの労力は必要ありません。
つまり、狭き門から入ると、コスト・パフォーマンスが抜群によいのです。
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2020/07/02