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ニッチ先生のマーケティングの定義
マーケティングの定義
ドラッカーは、マーケティングは、事業の最終成果、すなわち顧客の観点から見た全事業であると言っています。
もう、10年前になりますが、拙著『20代から身につけたいドラッカーの思考法』の編集担当者から、執筆時に、
この表現は分かりにくいから、分かりやすい表現にかえてほしいと言われたことがありました。
そのときは、それなりに表現したのですが、自分自身が満足できる表現ではなかったと思います。
このたび、ニッチ先生なりにマーケティングを定義してみました。その結果、
「マーケティングとは、市場の理解と市場からの理解で継続的に儲かる仕組みをつくること」となりました。つまり、
「社会・市場・お客様を理解することと、社会・市場・お客様に自社を理解してもらうこと。そのうえで、お客様が買いたいモノ・コトを、お客様が進んで支払う価値にして商品と提供方法を設計し、情報発信する仕組みに関わる考え方です。
もちろん、お客様の観点からみれば、販売したら終りだけでなく、お客様の使用状況、その後のリデュース、リユース、リサイクルの3つのRまで含めないとマーケティングとは言えないでしょう。
マーケティングの事例
ニッチ先生は、以前から小林製薬の経営に強い関心を持っていました。武田薬品工業(売上高は約1兆8,000億円)、アステラス製薬(同1兆3,000億円)などと比べると、1,650億円程度の同社が、継続的に営業利益率15%超を維持できているからです。
このブログを書くために、改めてネットで製薬会社の売上ランキングを調べてみると、驚いたことに、小林製薬の社名に「製薬」と入っているのに、製薬会社のランキングには入っていませんでした。
そもそも業界が違っていたのです。
同社は、強い競合がいない市場に絞り込んだうえで、コンセプト、ネーミング、パッケージ、広告、店頭での販促に至るまで、すべてにわかりやすさを追求することを会社の基本にし、かつ、「見える化」に重点を置います。
マーケティングと生態的ニッチ戦略
ニッチ戦略には2つの考え方があります。1つは誰も手を付けていない小さい池を対象にするオンリーワン化。
もう1つは、大きな池であっても柵を設けて区切れば小さな池になり、大きな魚が獲れる可能性があるニッチトップ化。
たとえば、小林製薬は、「熱さまシート」では、小さな池(ニッチ市場)を見つけて大きな魚になりました。
また、「生葉」では、歯磨きという大きな池を区切り(市場の細分化で創ったニッチ市場)、歯槽膿漏に特化したことで高収益事業を確立しました。
これらの前提にあるのがマーケティングです。
いかがです、興味深い会社だと思いませんか?
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2020/06/10