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アフターコロナの事業戦略 オンラインセミナーのご案内
ニッチ先生がドラッカーに取り組みだした経緯
ドラッカーをコンサルティングのベースにするようになって22年近くになります。1994年に中小企業診断士に合格し、経営コンサルタントとして創業したのが1996年。 経営を勉強し直すために大学院に入ったのが1998年。
当初は組織文化を勉強のテーマにしたかったのですが、本格的に経営学を学びだすと、組織文化だけで経営するのは不可能なことが分かりました。
そこで勉強するテーマを変更することにしました。
「1998年10月18日」と『現代の経営』の裏表紙に書き込んでいます。
この日がドラッカーとの運命的な出会いでした。
『現代の経営』の「まえがき」に「ある大銀行の会長は役員たちに対し、『マネジメントについて1冊だけ読むとしたら『現代の経営にしなさい』と繰り返しいってくれる」とありました。
この一文に衝撃を受けました。
その理由は、、、
それまでもビジネス本はかなり読んでいました。
合格までに6年間を要した中小企業診断士の受験勉強では、経営学の本を読み込みました。
勉強に仕方について、ほとんどの本が、「あれを読め。これも読め」と書いていました。
それで、「ビジネス選書50」『戦略サファリ』みたいな本を数冊買いこみ、共通して出てくる専門書を30冊くらい読みました。
しかし、読めば読むほど、「まだ足りない」と感じるばかりだったからです。
『現代の経営』(上・下)を読めば、マネジメント(経営)がわかる。
天使のささやきでした。
いや、悪魔のささやきだったかもしれません。
最初の頃は、難解で1時間に15ページも進めなかったと思います。
でも、たしかに、良いことを書いている。
部分的には分かる。でも、全体がつながらない。もう一度読んでみよう。
まだ、つながらない。傍線を引きながら、もう一度。
書き込みをしながら、もう一度。また、つながった。この繰り返し。
良いと分かっていても消化不良のもどかしさ。でも、止めるに止められない。
複数の研究学会に参加していましたが、あるとき、他の大学の教授から、「10ページくらいにまとめてみなさい。そうすると頭に入るから」とアドバイスを頂きました。
1冊の本を10ページくらいに要約すると、そのプロセスで頭に入ってきます。
でも、まだ、すっきりしません。
後日の研究学会で、その教授にそのことを相談すると、「ぼくはね、『創造する経営者』を1枚の紙にフローチャートでまとめてみた。そうすると、全体像が見えてきた」と教えて頂きました。
それで、『現代の経営』をA3サイズのコピー用紙1枚にまとめてみることにしました。
それで、マネジメント(経営)の全体像をつかむことができました。
ドラッカーの3部作は、『現代の経営』『創造する経営者』『経営者の条件』だと紹介している本がありました。
それで、『現代の経営』だけでなく、事業戦略の本である『創造する経営者』、経営者の在り方を書いている『経営者の条件』も読みはじめました。
このようにして、ドラッカーの著書27冊を読みました。
これまでに読んだ累計の回数は270回を超えています。
ドラッカーの著書以外にも、タイトルに「ドラッカー」と入っている本は、ほとんど読んでいます。
大学院の2年間、その後の1年間は、週1冊のペースで読みました。
その後は、月1冊のペースで読み続けました。
ドラッカーブームに乗る
中小企業診断士合格の後、社会保険労務士にも、合格していました。中小企業診断士、社会保険労務士としての仕事は、商工会議所や研修機関などの仕事が中心です。
これでは発展性がないと感じて、直販ルートの開拓に取り組もうとしたのですが、2000年代の始め頃ですから、インターネットも普及し出した頃で、営業方法も紹介が主でした。
もともと人見知りするタイプですから、飛び込み営業などもできません。
したがって、ブランド化する以外にないと思い、本を出すことで活路を見出そうと考えました。
ところが、5年くらいに渡って、7つほどの出版企画を述べ160社ほどの出版社に送り続けましたが、すべてボツになりました。
そのようなときに、ある知人から「ドラッカーを100回以上も読んでいるなら、本を書けるよ。だって、ドラッカーを100回も読んだ人なんていないから!」とアドバイスをもらいました。
それから、出版企画をドラッカーに絞り込み、出版企画書の体裁も整え、20数社に送りました。
その出版企画が2社から採用すると回答をもらいました。
1冊目の『ドラッカー経営のツボがよ~くわかる本』が2008年9月に発売され最終的に7版15,000部、2冊目の『図解で学ぶドラッカー入門』が2009年5月に発売されました。
ドラッカーの著書になかに、正確な表現を覚えているわけではありませんが、 「有名人の生誕100年などは必ずブームが来る。しかし、そのブームの規模は分からない」という意味のことが書いていました。
出版を考え出した頃、ドラッカーはすでに90歳を超えていました。
不謹慎な話ですが、「マネジメントの父」と言われているドラッカーが亡くなればブームが来る。それまでに本を出すことを目標に、執筆活動をしていたのですが間に合いませんでした。
しかし、生誕100年の2009年には、またドラッカーブームが来ると信じて、執筆活動を続けました。
その結果、2冊目の本でブームに乗ることができました。
2009年の11月がドラッカーの生誕100年でした。
『図解で学ぶドラッカー入門』は、年末までに20,000部を超えるビジネス書ではヒット作の部類に入りました。
そこに『もしドラ』(もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーのマネジメントを読んだら)の神風が吹いたのです。
『もしドラ』を読んだ読者が、『マネジメント』を購入したのです。
しかし、そのページをめくってみると、あまりに難解でした。
その隣に、20,000部の拙著『図解で学ぶドラッカー入門』を平積みしてもらえていたのです。
同書は最終的に29版で76,700部のベストセラーになりました。
この本のヒットのおかげで、他の出版社からもひっきりなしに執筆依頼がきて、最終的に、ドラッカー関連の著書・監修書の合計が28冊、累計発行部数が2,115,126部(海外、電子版を含む)になりました。
そのほかにも6冊あり、累計発行部数は2,372,166部になっています。
ドラッカーはV字回復によく効く
ニッチ先生は不器用ですが、好きなことには徹底的に取り組むことができます。中小企業診断士、付加価値としての社会保険労務士の知識で、創業から8年間で売上げ(=粗利益)が2,000万円を超えました。
地方都市の中小企業診断士の売上げとしては群を抜いていました。
従業員は妻だけ、ワンルームマンションを事務所にして経費も掛からず、たいへん順調でした。
年収も、サラリーマン時代の倍になり、気が緩んだのでしょう。
翌年の売上げは15%のダウンでした。
「こんなこともあるさ」とタカをくくっていました。
しかし、その翌年には売上げが1,000万円を割り込み、ピークの46%になったのです。
このときは恐怖心でいっぱいでした。
経営コンサルタントもやっていたドラッカーは、「コンサルタントは、自分が成果をあげなければ価値がない」と言っています。
価値がないけど、食べていくためには講演・セミナーの講師をやらなければなりません。
講演やセミナーで偉そうなことを言っていて、もし参加者に「お前はどうなのだ、できているのか?」と質問されたら、固まってしまうに違いありません。
そのとき、お客様がドラッカー理論で回復しているのだから、「自分もドラッカーに賭けよう!」と決めたのです。
それまでのニッチ先生は、「ドラッカーの理論」を売っていました。
しかし、自分の事業の業績を、ドラッカーでV字回復させるための現実的な取り組みを始めたことから、単なるドラッカー理論が、ニッチ先生のコンサルティング理論・コンサルティング手法そのものになりました。
それというのも、末期がんで入院している母に週3ペースで付き添っていたにもかかわらず、翌年には売上げが1,500万円に回復することができたからです。
それからも、ドラッカーをベースにしたコンサルティングで、300社以上の中小企業のV字回復や業績伸長を支援してきました。
さまざまの状況のお客様への対応はたいへんだと思われるでしょうが、経営の基本の80%くらいは、業界や規模に関係なく共通しています。
逆に、業界のことはお客様のほうがご存じです。
業界に詳しいということは、業界の常識や社内の当たり前にとらわれていることにもなります。
そのような経営者や幹部社員に、ドラッカー理論を質問形式で伝えることで、「常識を疑い、当たり前のことなどない」と考えを改めてもらいます。
そこから現状打開の突破口が見えています。
この手法は、2012年から開塾している【藤屋式ニッチ戦略塾】でも効果を発揮しています。
ドラッカー理論を中小企業に適用するとどうなる?
現在、ニッチ先生がコンサルティングに使っているのは、ドラッカーの『イノベーションと企業家精神』の生態的ニッチ戦略と、『創造する経営者』の粗利益率重視の経営です。生態的ニッチ戦略とは、非競争の市場で事業を展開することであり、粗利益率重視の経営は、商品やサービスそのものを売るのではなく、価値を売るということです。
市場が冷え込んでくると、値引き競争が起こっています。
しかし、市場が冷え込んでいるのですから、値引きしても売上げが伸びるわけではありません。
売上げが伸びないのに粗利益率まで下げるのは最悪の経営です。
価値を売るとは、「他社より優れたどんな価値(満足)を、どんなふうに提供するか」ということです。
そのためには、
- 自社の提供できる価値は何か
- 誰がその価値を評価してくれるか
- お客様満足の手段としての商品は何か
- その提供方法をどうするか
- その魅力を、どのようにして市場に伝えるか
アフターコロナは、ビフォーコロナとは別の経営環境になります。
ご案内のオンラインセミナーは、
- 今後の対応を見出せない経営者様
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自信をもって経営に取り組むためにも、ぜひ、お申し込みください。
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2020/06/09