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ドラッカーの生態的ニッチ戦略 025 選んだ顧客に選ばれる


ペルソナを設定する

価値観を優先する

ドラッカーは、「嫌いな人でもいっしょに仕事はできるが、価値観が合わない人といっしょに仕事はできない」と述べています。
この価値観が合わない人には顧客も含まれます。

業績が悪い製造業の経営者は、「お客が商品の良さをわかってくれない」と言います。
しかし、わかっていないのは経営者のほうです。
顧客がわかっていないのではなく、顧客とその会社の品質の基準が違うだけです。
まず、その基準を顧客に合わせることです。
なぜならば、買う・買わないの決定権を持っているのは顧客だからです。

このように、顧客を起点・基点とした思考や行動が必要になります。
これが、マーケティング志向です。

しかし、「顧客の言うことは、何でも聞く」ということではありません。
たとえば、国家の防衛を考える際に、仮想敵国をつくります。
そうしないとかぎりあるヒト・モノ・カネでは、防衛できないからです。

企業も同じように、仮想敵国ならぬ、理想的な顧客像(ファン像・信者像=ペルソナ)を描きます。
そして、その理想的な顧客が満足する商品設計・提供方法を設計するのです。
結婚と同じように、愛する人から愛されればよいのです。

八方美人で、すてきなパートナーを見つけることはできません。
それは、事業も同じで、「あなたのための商品と提供方法」をつくるから、特定のお客様にファンや信者になって頂けるのです。

=続く=

*図表と中小企業の事例は著書に記載します。

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2020/02/21

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