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究極のニッチ戦略とは その1
◆一般的なニッチ戦略は◆
以前も書きましたが、一般的に認識されているニッチ戦略は「すき間戦略」を指します。
語源として、「岩場のすき間」をニッチと言うことから、経営の世界でも「すき間市場」に対応する戦略という意味で使われています。
しかし、本来、企業を生き物として捉えた場合、ニッチは「すき間」ではなく、「生態学的ニッチ」と捉えなければなりません。
私がコンサルティングの理論ベースにしているピーター・ドラッカーは、「ニッチを生態学的ニッチ」と捉えています。
この場合のニッチは、競合生物と競争しないように「棲み分ける」ことを指します。
◆究極のニッチ戦略は◆
生態学的ニッチ戦略で幸せに経営していても、旨みがある市場だと知られると、生命力が強い競合企業は、遠慮なく、棲み分けたニッチ市場に入ってきて、いつの間にか、競争市場になってしまいます。
そこで、他社が入りたくても入ってこない、そもそも参入したくない市場でビジネスを展開しなければなりません。
つまり、「市場を独占する」という究極のニッチ戦略が必要になってきます。
しかし、そんなことができるのでしょうか?
◆ペルソナイズという発想◆
ピーター・ドラッカーは、「市場のセグメンテーションと、市場でのポジショニングを経営方針とも言うべきもの」と言っています。
市場を細分化(セグメンテーション)して、その中で優位に立てる市場を選択する(ポジショニング)のですが、中小企業の場合、それだけでは足りません。
非競争の市場を選択する必要があるのです。
選択するというより、「非競争の市場を創り出す」と言うほうが正しいでしょう。
それが「ペルソナイズ」という発想です。
ペルソナイズには、「名前を付けて自分占有にする」という意味があります。
手順に従って行えば、それほどの苦労なしで、「独自(オンリーワン)の(ペルソナイズ)市場」を手に入れることができます。
=続く=
2019/09/20