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温ドラッカー知新
温故知新
温故知新とは、昔の事をたずね求め(=温)て、そこから新しい知識・見解を導くことです。この典型的な事例がルネサンス(文芸復興)でしょう。
ルネサンスは、14世紀から17世紀にかけて、ヨーロッパで起こった文化的な運動で、古代ギリシャ・ローマの文学、哲学、芸術、科学に対する再発見と再評価が中心となっています。
この運動は、特にイタリアから始まり、その後ヨーロッパ全体に広がりました。
この古典を再評価する運動で、古代ギリシャ・ローマの文献が再発見され、それらの思想や美学が再び重視されました。
その結果、人間の価値や尊厳、個々の可能性を強調する思想が広がりました。
また、芸術面では、絵画、彫刻、建築などの分野で多くの革新が起こり、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロといった巨匠が登場しました。
科学の面では、科学的探求と実験が重視され、ガリレオ・ガリレイやコペルニクスといった科学者が新しい発見を行い、地動説の提唱や、観察と実験に基づく科学的方法が確立されました。
さらに、文学では、ダンテ、ボッカッチョ、シェイクスピアなど、多くの文学者が新しいスタイルやテーマを探求しました。
こうした変化が、文化面ではバロックやロココの時代の基盤を築きましたし、教育面では教育制度の改革につながり、古典教育が重視されるようになりました。
また、人々の世界観や価値観が変わり、宗教改革や啓蒙主義といった、後の社会運動にも影響を与えました。 つまり、過去を再評価することで、新たな未来を切り開くことになったのです。
経営の本質を知るドラッカー
歴史を知るのは将来を知る手掛かりにするためです。実際に、論語や兵法は2,500年前に書かれたものです。
これらを学ぶことで、今後の人生や経営の手がかりをつかめることがあります。
しかし、論語や兵法を古いという人はめったにいません。
原理や原則は陳腐化しないからです。
ところが、同じ古典で本質を学ぶ書物でも、ドラッカーになると、「古い」という人が多くいます。
経営においても本質は古くなりません。
古いどころか、変革期には、普遍的な真理として重要な視点を示してくれます。
もうすぐ、お盆休みに入る方も多いことでしょう。
この機会にドラッカーを精読して、ドラッカーの視点で御社の経営をチェックしてみてはいかがでしょうか?
きっと、新しい知識・見解を導き出すことができると思います。
それが、「温ドラッカー知新」(ドラッカーをたずねて、新しきを知る)です。
ドラッカーを分かりやすく解説した拙著・監修書の一覧はこちらです。
2024/08/06