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ニッチ市場を見つける着眼点:当たり前のことを特別熱心にやる
効率の追求は利益確保の王道である?
特定の誰かが望むことを特別熱心にやると独自化の市場が開けてきます。企業の第一の責務は利益を出すことです。その利益は、売上げとコストの差がもたらします。ですから、ほとんどの企業は、コスト削減を重視します。その世間の常識にニッチなビジネス・チャンスが隠れているのです。
たとえば、あらゆる業種・業界でサービスの充実が求められています。しかし、サービスを充実すればコストがかさみます。とくに大企業やチェーンストアなどは、コストの絶対額の削減が利益の源泉だと信じて疑いません。
たしかに、コストを抑えることは利益を出す王道なのですが、それが絶対的な真理ではないのです。
顧客満足を価格に反映させる
たとえば、東京の渋谷区などでレストランを展開するカシータ(法人名:サニーテーブル)は、「サービスに特化したレストラン」というコンセプトです。サービス充実のために従業員数は多いのですが、稼働率×客単価でカバーしています。
つまり、コストが低くても、稼働率が低ければ利益は出ないし、逆に、コストが高くても稼働率×客単価が高ければ、「コスト率」は低くなり、利益は出せます。
とても単純なことなのですが、ドラッカーが指摘する通り、ほとんどの人が「コスト率」で考えることをしないで、「コスト額」で判断しています。そこには、「投資」の発想がありません。ですから、独自化できないのです。
独自化を図るものは徹底
この「当たり前のことを特別熱心にやる」ことで重要なことは、特別熱心にやっていることを料金に反映させることです。多くの中小企業は、求められるままに「サービスの充実」や「納期の短縮」をしているのですが、それを価格に反映できている会社はほとんどありません。もっとも、それらの要求に対して、期待を上回るレベルではないか、他社を寄せ付けないレベルではないから価格に反映できないのかもしれません。
あるいは、単に、値上げできないと思い込んでいるからかもしれません。とくに下請け根性が染みついている中小企業では、こちらのケースも多いのも事実です。
特別熱心な対応レベルを、他社が追随できないところまで徹底的に高めると、独自化が計れ、価格に反映できるようになります。独自化を計るものは「徹底」だと、認識してください。
2019/09/09