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事業目的は顧客の創造 その1


事業目的は顧客の創造
 

顧客がいなければ事業は成り立たない

ドラッカーは、「市場は神様や仏様が創るものではなく、企業がつくるものだ」と言います。
ときにはニーズが先にある場合もあります。
しかし、企業が商品やサービスという形でニーズを有効需要に変えなければ、ニーズはニーズで終わり、満たされることはありません。
なお、市場とは、売り手と買い手をマッチングさせる場所(魚市場など)や仕組み(株式市場など)のことです。

また、有効需要とは、単なる消費欲求や潜在需要とはちがい、貨幣の支出をともなう具体的な活動をさします。
言い換えれば、買いたい気持ちに買える支払い能力をともなったものと言えます。
つまり、買いたい人がいない商品やサービスを販売する事業は成り立たないということです。
したがって、まず買ってくれる顧客を創り出していくことが事業になります。
 

顧客が事業存続と成長を決める

企業は存続するだけでコストが増していきます。
たとえば、労働人口の減少で優秀な人材の確保が重要な課題となっています。
その際、優秀な人材を採用し、一生懸命に働いてもらい、かつ、貴社に引き留めておくためには、賃金は重要な要素になります。

もちろん、賃金が唯一の人材にとっての魅力ではありませんが、重要な要素のひとつであることに違いはありません。
企業の存続は、設備や施設、商品開発や市場開拓も必須条件です。
そこにはコストはかかります。

これらのコストを負担してくれるのは顧客です。
補助金や助成金は、補助的な助けになってメインの収入にはなれません。
したがって、顧客の質と数が売上と利益をもたらし、貴社の維持と成長を決定づけます。
つまり、顧客あっての貴社なのです。
このような視点からも、企業は顧客を創造し続けなければなりません。
なぜならば、顧客は、自然減はあっても自然増は期待できないからです。
増加していくコストを賄うためにも、つねに顧客を創造し続けなければ企業として存続できません。
なお、顧客の創造には、数的な創造と質的な創造があります。
それについては、後日、解説します。

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2023/02/21

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