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ニッチ戦略 市場とのコミュニケーション
買ってほしい人にだけ買ってもらうつもりで
コミュニケーションは、「誰に・何を・どのように」が重要です。あなたの会社では、「誰に買ってもらいたいかの人物像(ペルソナ)」を設定できていますか。
逆に言えば、「こんな人(会社)には買ってほしくない」という意志表示をしていますか。
していないならば、「誰に売りたいか」を明確にできていないと考えてください。
「思っていること」「わかっていること」と「やっていること」は違います。
会社経営は、やっているかどうかで結果が違ってきます。
以前、サウスウエスト航空の事例で、近距離移動のビジネス客に利用してもらうためだけの運航に絞り込んで、航空業界では世界でもトップクラスの業績を継続していることを紹介しました。
まさに、乗ってほしい人だけに乗ってもらうことに専念している航空会社です。
そのため、お客様満足でも高くなっています。
「みなさん」ではなく「〇〇さん」とコミュニケーションする
買ってほしい人だけに買ってもらうためのメッセージの発信で、「皆さん!」で呼びかけることはありません。特定の人、ペルソナ(理想的なお客様像)設定で付けた名前の「〇〇さん!」と呼びかけるつもりで、すぐに本題に入っていかなくてはなりません。
かりに、呼びかける対象が「皆さん」だとすると、「時候の挨拶」からはじめなければなりません。
また、文章だと、「貴社、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。さて、、、」からはじめなければなりません。
これでは、ほとんどのお客様は、それだけで他のページに移動するか、DMならばゴミ箱に捨ててしまいます。
ところが、「〇〇さん」だと、「こんなことで困っていますよね?」と、ペルソナの問題から入っていけます。
そうすると、対象とするお客様も「そうなんだけど、解決策でも提案してくれるの?」と関心をもって呼びかけに応じて(読んで、見て)くれます。
お客様にとって商品は問題解決の手段にすぎない
お客様と会社に認識の違いが生じるのは、お客様は価値を買っているのに、供給する側は、商品を買っていると思い込んでいることです。お客様が買っているのは、価格に見合う価値であり、満足であり、不満の解決方法です。
ですから、お客様から見れば、価値観にあうもの、問題を解決してくれるもので、コスト・パフォーマンスが良いものであれば、手段である商品にこだわることはありません。
たとえば、宴会での乾杯は、ビールでも、酎ハイでも、ハイボールでも、ウーロン茶でもよいのです。
不満の解決策になると思うもの以外は、すべて無視されます。
また、情報過多の時代では、あいまいなもの、わかりにくいものもすべて無視されます。
たんなる雑音であり、BGMにもなっていません。
BGMであれば、お気に入りの楽曲には反応してもらえることがありますが、雑音だと遮断されます。
たとえば、メルマガが解除されるのは、雑音としてしか認識してもらえていないからです。
コミュニケーションのテーマはお客様の問題解決
お客様の脳は、自分の基本的な欲求を満たすことに集中して情報収集します。まず、それを押さえることです。
たとえば、求めているものが安全の確保であるならば、その対象とするお客様の「安全確保」にフォーカスしたメッセージを発信することです。
そこからしか、お客様とのコミュニケーションはスタートできません。
対象とするお客様によってコミュニケーションの媒体は異なる
人の情報収集の手段は、千差万別、十人十色です。同じ人でも、状況によって違ってきます。
ですから、ペルソナを設定するときに、情報収集の手段を特定しておく必要があります。
情報収集の手段は、「ペルソナは、金と時間をどのように使っているか」のなかに含まれます。
たとえば、ニッチ先生の情報収集の手段は、塾生さんからの地域や業界の生情報、日本経済新聞、日経MJ新聞、厳選した本、テレビ、インターネットです。雑誌を読むこともラジオを聴くこともほとんどありません。
これがよいかどうかはわかりません。
しかし、手を広げ過ぎると、集めた情報を処理・加工できなくなるので、「これでよし」としています。
また、ニッチ先生のペルソナもおおむね似たような情報収集をしている人に設定しています。
最後はホームページに誘導する
設定したペルソナによって、さまざまなコミュニケーションの媒体がありますが、どのような媒体を通じて情報やメッセージを発信したとしても、最後はホームページに誘導するようにしてください。あなたの会社に関心をもったお客様は、あなたの会社がどのような会社かを知ろうとします。
しかし、チラシやパンフレットでは情報量が少なすぎます。
また、SNSでは、タイムラインで流れていってしまいますので、あなたの会社が発信した情報やメッセージがストックできません。
ただしYouTubeは「見える化」「ストック」という点で優れています。
したがって、高額やマニアックな商品であればあるほど、誰にも干渉されずに、じっくり知ってもらうような環境が必要になります。
それがホームページです。
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2020/10/28