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生態的ニッチ戦略 商品価値とブランディング
誰にとっての価値かが重要
ボクシングのプロモーターであり、ボクシング番組の解説者でもあるジョー小泉さんが使う言葉に、「商品価値」があります。観客を呼べるボクサー、すなわち「稼げるボクサー」という意味です。
弱いボクサーは論外ですが、強いボクサーでも、観客を呼べないボクサーは、ファイトマネーが安いそうです。
観客を熱狂させて勝つボクサーこそ、商品価値が高いボクサーなのです。
商品価値が高いボクサーには、3つのタイプがあります。
- 本当に強い相手と正面から戦って圧勝する井上尚弥選手タイプ。
- 相手のパンチをすべて避け、自分のパンチを的確に当てるロマチェンコ選手タイプ
- 好きになれないが、圧倒的に強いので、誰かに倒してほしくて集客できるタイプ。引退したメイウェザー選手がこのタイプ
つまり、ブランディングとは「商品価値をつくる」と言い換えることもできそうです。
ただし、商品価値を高めると言っても、ボクシングに興味がなければ、井上尚弥選手、ロマチェンコ選手、メイウェザー選手というスーパースターでも、何の価値も感じません。
つまり、商品価値も「誰にとっての商品価値か」が重要になるのです。
それも、大きな市場での商品価値(ブランド)には大企業などの強いライバルがいますので、勝てる可能性は低くなります。
たとえば、冬季オリンピックをめざすなら、スキージャンプよりもカーリングのほうがニッチなので、出場できる可能性が高くなりますし、メダル獲得の確率も高くなります。
韓国の金メダル数が日本より多いのも、勝てる競技に集中しているからです。
また、ロンドンオリンピックでイギリスのメダル獲得数が急増したのも、勝てそうな競技に絞り込んで強化したからです。
同じことが、ビジネスの世界にも言えます。
これが生態的ニッチ戦略(勝てる市場でビジネスを展開すること)です。
貴社もぜひ、このような視点で、競争環境・同質競争から抜け出して、粗利益率アップを実現してください。
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2020/08/14