ニッチの法則 その6:市場でのポジショニング

業界の非常識であること

市場でのポジショニングとは、同一市場のなかで、他社との魅力(特徴、セールスポイント)の違いをはっきりさせることです。

常識とは、それが「当たり前だ」と思うことです。皆が同じように認識すれば、それが秩序になり、思考の枠組みになります。
人は、いったん思考に枠をはめると、その枠から出ようとしなくなります。あるいは、出られなくなります。
したがって、業界で非常識と思われていることをすると、「バカなこと」と思ってマネする人はいません。
そのような非常識と思われているが、顧客が望んでいるモノやコトを提供すれば、独自の商品や、独自のサービスになります。
これが市場でのポジショニング、つまり、顧客から見た特徴になるのです。

たとえば、俺のフレンチの初期の頃は、高級料理を立って食べさせるのは、業界だけでなく世間でも非常識と思われていました。
しかし、たとえ、立ってでも、高級フレンチをリーズナブルな価格で食べたいという顧客層はいたのです。そのため、俺のフレンチは、一定の期間、誰も追随してこないニッチ市場を独占していました。
つまり、俺のフレンチは、業界でのポジショニングを確立していたのです。

従来の方法では儲かりそうにないこと

他社が、俺のフレンチに追随してこない理由がほかにもありました。原価率の高さです。
同社の料理の原価率は55%を超えていました。これも業界では非常識です。
つまり、従来の発想では儲かりそうになかったのです。
しかし、同社は、外からは見えない儲かる方法(ビジネス・モデル)を考えていました。

立って食べさせることでの客の回転率です。
また、飲み物の価格設定です。料理では儲けず、飲み物で儲けていたのです。

同社のビジネス・モデル(継続的に儲かる仕組み)は、低い利益率の高級料理と、高い利益率の飲み物を、短時間で提供したことでした。

ポジショニングにはペルソナの設定が欠かせない

ペルソナとは、「自社の価値を最大限に評価してくれ、当社の望む価格で商品を買ってくれる理想的な顧客像」のことです。

市場でのポジショニングには、そのペルソナの設定が不可欠です。
俺のフレンチの事例で言えば、「立ってでも高級フレンチをリーズナブルな価格で食べたい人」がペルソナです。
リーズナブルと言っても、客単価は数千円しますので、一定の所得以上でなければ行けません。
だからと言って、高所得者は高くでもゆっくり食べたいと思うでしょうから、一定以上の所得がある人は、ターゲットにはなりえません。

では、どのような人が対象顧客になりえるのか。それを決めるのがペルソナの設定です。
つまり、事業の特徴を打ち出す(ポジショニングする)ためには、ペルソナの設定が欠かせないのです。

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