想定外の購入者や使用法に対応する

購入者は想定の範囲を超えることが多い

ペルソナを設定することから、ペルソナに対応する基本的な活動(ビジネス・モデル)を設計し、実行することが可能になります。

しかし、ペルソナに対応するビジネス・モデルを創りあげたからといって、ペルソナだけが顧客になるわけではありません。想定したペルソナ以外も顧客になります。

事例:予期せぬ成功を活かす

少子化対策として女性向けに開発した「オフィスグリコ」(各オフィスに設置したお菓子ボックスから、商品を取った人が100円を所定の箱に入れる。グリコは定期的にお菓子を補充し、料金を回収する仕組み。置き薬のビジネス・モデルを創造的に模倣したもの)でしたが、実際の購入者の70%が男性でした。これは予期せぬ成果でした。そこで、同社は、男性向けの商品も品揃えに加えることにしました。

あるいは、人間用に開発した薬を動物用として獣医が使用し出した事例がドラッカーの著書に出てきます。この事例でも、獣医対象にその薬を販売する会社が出てきて儲かったとのことでした。

こうした想定外の購入者や商品の使用法は、大きく、かつ、リスクの小さなビジネス・チャンスでもあります。なにしろ、すでにニーズも商品もありますので、あとは販売経路や売り方を変えるだけでよいからです。

専門化と多角化のチャンス

企業の業績は専門化と多角化によってもたらされます。ドラッカーのいう専門化とは、強みをさらに強化する事業展開をすることです。

一方の多角化とは、強化した専門知識(ノウハウ)を他の事業や分野で活用することです。この多角化のヒントになるのが、設定したペルソナ以外の購入者や、想定もしていなかった商品の使用法です。

なお、専門化と多角化については、別途、項を設けて、もう少し詳しく説明します。