ドラッカーのニッチ戦略:強みの創り方

強みとは何か

強み(ノウハウ)とは、成果(適性な利益)をあげる能力であり、事業です。強みこそが独自化の源泉です。

しかし、強みは、必ずしも、「自社にしかできないこと」でなくてもかまいません。「物理的には他社にできることでも、面倒なので他社がやりたがらないこと」でもよいのです。現実的には、そのほうが多いでしょう。

才能のある人が基本を徹底すれば超一流になれる

アメリカ大リーグのマーリンズのイチロー選手。試合がある日は、4時間から5時間前に球場に入り、体をほぐし、筋トレをして、誰よりも早くグランドに出ます。そして、芝生や風などのコンディションを頭に入れ試合に臨みます。しかし、その程度のことを短期間するのであれば、誰にでもできるはずです。

また、冬場は、多くの選手にとってはオフシーズンですが、イチロー選手にとってはスタンバイのシーズンです。彼が冬場に太ったという話を聞いたことがありません。きっと、シーズンの疲れを癒し、酷使した身体をオーバーホールし、筋トレなどに勤(いそ)しんでいるのでしょう。

しかし、それを20年以上も継続できる人はほとんどいません。と言うよりも、イチロー選手だけでしょう。つまり、誰にでも出来ることを徹底してやれば、100年に1人出るか出ないかの選手になれる可能性が出てきます。

もちろん、イチロー選手のレベルになるには特別な才能が必要になります。しかし、中小企業がニッチ市場で独自化を計るレベルであれば、普通の才能があれば誰にでも十分できます。

もっとも、「当たり前のことを徹底的に継続できることが才能」というのであれば、限られた人にしかできません。出来ないというより、ほとんどの人はやろうとしないからです。

普通の人が良質の練習を徹底的に反復すると一人前になれる

そういえば、私のように、ドラッカーを250回以上読む人はめったにいません。しかし、物理的にドラッカーの著書を1ページ読めたら1冊読めるはずです。それを繰り返せば青天井に読めます。

「読書百遍、意、自ずから通ず」という諺があります。これは本当で、私の経験からも、一人の研究者の本を100回読めば、その人の理論と思考がほぼ理解できるようになります。

その理論と思考法で、中小企業のコンサルティングを行なっていくと、その内容が事例になります。それを基に、繰り返し書いたり話したりしていれば、いつの間にか、「日本でドラッカーを一番わかりやすく伝える男」(藤屋の強み)になれます。
私にとっては単純なことでしたが、人がやらないところをみると、易しいことではないようです。

ちなみに、250回以上(現在進行形)読んでいる私にあったものは、ドラッカーとの相性の良さと、もっと理解したいという知的好奇心だけだと思っています。

ニッチな領域の見つけ方

私は、出版企画のアイデアが出ると、すぐにキーワードをネット検索します。また、アマゾンで検索します。そうして、「ニッチ度合い」をチェックします。ヒット数が多ければ、もう一絞り二絞りします。それでも検索のニット数が減らなければ、一般的な領域になっているものとして没にします。

例えば、「マーケティング」検索すると7千万超がヒットします。これが「マーケティングとイノベーション」では50万超に減り、「マーケティングとニッチ戦略」だと56,000件に激減します。しかし、「マーケティングとニッチ戦略」そのものはゼロです。つまり、「類似」があって「そのものがない」のは前例がないということでありニッチな領域です。つまり、イノベーションのチャンスです。その領域を打ち出して強みにするのがニッチ戦略です。