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ニッチ戦略 売れる商品に設計変更する
商品を構成要素に分解して分析する
ドラッカーは商品設計に関連することについて、下記のように言っています。マーケティングの理想は、販売を不要にすることである。マーケティングが目指すものは、顧客を理解し、製品とサービスを顧客に合わせ、おのずから売れるようにすることである。また、「強みが事業である」(創造する経営者)という意味のことを言っています。
『エッセンシャル版 マネジメント』p.17
しかし、「自社の強みを知るには訓練を要する」とも言っているように、自社の強みは当たり前すぎて気づかず、自分たちが意識しているもの、努力しているものを強みと思いがちです。
中小企業の場合、「強みは何に現れるか」を考えると、どのような強みも「商品」と「提供方法」に現れます。
そこで、商品と提供方法をいくつかの要素に分解してみました。
- 機能:どんな働きがあるか?
- 品質:何を・どのレベルでできるか?
- 価格:いくらでできるか? コスパはどうか?
- デザイン:どのような形状・色・香り・使いやすさか?
- 成分/素材:何でできているか?
- 付帯サービス:どのような便利さを付け加えているか?
もし、当てはまらないものがあれば、自社の商品特性と対象顧客に照らして、必要な要素を付け加え、不要な要素を取り除いてください。
また、要素の数にこだわる必要はありません。
特性に合わせて増減してください。
要素が決まると、それぞれの要素をライバル社と比べることで、要素ごとの優位性がわかります。
なお、比較する際の評価基準は次の4段階です。
- 独自化レベル:自社のみ
- 差別化レベル:ライバルより優位性がある
- ライバルと同じレベル:ライバル並み
- ライバル以下レベル:ライバルより劣る
定義次第で独自化や差別化できる
ここで重要なのが、先に触れた「要素の定義」です。自社の強みと理想的な顧客像の観点から、できるだけ「独自化レベル」、少なくとも、「差別化レベル」になるように定義してください。
たとえば、「品質とは何か?」です。
品質を耐久性とした場合、ライバルのほうが優れていれば、定義を変更してください。
どのように定義を変えても優位性が見出せない場合は、「ライバルより劣る」に位置づけ、次の要素に進みましょう。
要素のなかで独自化レベルがひとつ、差別化レベルがひとつあれば、それで十分、売れる商品になります。
すべてで独自化レベルや差別化レベルにするのは不可能ですし、仮にできたとしてもコストが跳ね上がり非現実的な商品になってしまいます。
もっとも、ペルソナの設定で、超セレブを対象にする場合には、高価格が独自化の要素になることもあります。
このような分析をすると、何を強調(訴求)すべきか、何を強化(改善・改良)すべきかがわかってきます。
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2022/08/24