名著から考える、モノづくり企業の事業戦略

このシリーズについて

経営書を読んできた。
理論は分かる。
納得もした。
それでも、思うような売上増、利益率に達していない。
このシリーズは、その解決策を提案します。

戦略理論と、自社の事業とのギャップ

戦略論には、それぞれ解こうとしたテーマがあります。

  1. ポーターの競争戦略は、「なぜ、ある企業が他社より高い収益を上げ続けられるのか」をテーマにしました。
  2. ハメルとプラハラードのコア・コンピタンスは、「企業の中核にある強みとは何か」をテーマにしました。
  3. ゴールドラットのザ・ゴールは、「工場全体の流れをどう速くするか」をテーマにしました。
  4. キムとモボルニュのブルー・オーシャン戦略は、「競争のない市場空間をどうつくるか」をテーマにしました。
  5. クリステンセンのイノベーションのジレンマは、「優良企業がなぜ優良であるがゆえに躓(つまづ)くのか」をテーマにしました。
  6. ドラッカーの顧客の創造(複数の本にまたがる)は、「事業目的とその達成方法」をテーマにしました。

どれも、大きな問いです。
そして、それぞれ明快な答えを出しています。

ただし、一つの戦略論だけで、すべての事業が決まるわけではありません。
理論は原理を示します。
その原理を自社の事業に置き換える作業は、経営者の側に残ります。
このシリーズで取り上げるのは、その置き換える方法です。

各回は、同じ形で進みます。

  • その理論は何を教えてくれたか?
  • その理論は、どんな課題を解決できるのか?
  • では、自社に置き換えるとき、どのようにすればいいのか?

各理論の欠点を探す企画ではありません。
各著が教えてくれた理論(考え方)を確認したうえで、各社の課題解決のヒントを提供していきます。

このシリーズが加える問い

各回で取り組むテーマは違います。
それを確認した上で、このシリーズではもう1つ、下記のことを確かめます。

◆価格と取引条件を決めているのは誰か

  • 相見積もりを求められる
  • 業界相場が基準になる
  • 商談で他社の名前が出る

こうした場面で、価格と取引条件を決めるのは、顧客か、御社か?

そして最終回では、ドラッカーの「顧客の創造」から、ここまでの5回を一つの事業設計として統合してみます。

つまり、学ぶことを増やすのではなく、学んだことを一つの事業戦略として噛み合わせる。
そこが、このシリーズの到達点です。

名著から考えるシリーズ全6回

  • 第1回 ポーターの競争戦略|価格と取引条件を誰が決めているか:業界の構造を読み、その中で独自の位置を選ぶ。その位置と、価格と取引条件の主導権を、どうすれば握れるか。
  • 第2回 コア・コンピタンス|強みは、価格と取引条件に反映されているか:中核となる強みを磨く。顧客価値への独自の貢献は、事業の最重要要件です。では、その強みは、価格と取引条件に反映されているか。
  • 第3回 ザ・ゴール|改善の成果は、自社の利益になっているか:パフォーマンスをもっとも阻害している制約要件を見つけ、それを解消する。それを繰り返すことで全体のパフォーマンスを上げる。では、改善によって生まれた成果を、自社はどこまで受け取れているのか。
  • 第4回 ブルー・オーシャン戦略|ブルーオーシャンは、どうすれば続くのか:競争のない市場をつくる。模倣は起こる。では、模倣されない状態をどのようにすれば維持できるのか。
  • 第5回 イノベーションのジレンマ|いまの商品を、自ら陳腐化できるか:顧客の要求に応え続けた会社が、いつの日か凋落する。今の商品に将来代わりうる顧客や商品にも、経営資源を投入しているのか。
  • 第6回 ドラッカーの顧客の創造|どんな顧客を、創るのか:事業の目的は顧客の創造である。では、どんな顧客を創るのか。ここまでの5回を、1つの事業設計の要素ととらえ統合する。

読む順番

第1回から順に読むと、市場、強み、改善、市場創造、商品の入れ替わり、そして顧客の創造という流れになります。

ただし、どこから読んでも構いません。気になる回から入り、最後に第6回へ進む形でも、話はつながります。

名著シリーズ 各回を読む

第1回 ポーターの競争戦略|価格と取引条件を誰が決めているか

第2回 コア・コンピタンス|強みは、価格と取引条件に反映されているか

第3回 ザ・ゴール|改善の成果は、自社の利益になっているか

第4回 ブルー・オーシャン戦略|ブルーオーシャンは、どうすれば続くのか

第5回 イノベーションのジレンマ|いまの商品を、自ら陳腐化できるか

第6回 ドラッカーの顧客の創造|どんな顧客を、創るのか

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