名著から考える、モノづくり企業の事業戦略
このシリーズについて
経営書を読んできた。
理論は分かる。
納得もした。
それでも、思うような売上増、利益率に達していない。
このシリーズは、その解決策を提案します。
戦略理論と、自社の事業とのギャップ
戦略論には、それぞれ解こうとしたテーマがあります。
- ポーターの競争戦略は、「なぜ、ある企業が他社より高い収益を上げ続けられるのか」をテーマにしました。
- ハメルとプラハラードのコア・コンピタンスは、「企業の中核にある強みとは何か」をテーマにしました。
- ゴールドラットのザ・ゴールは、「工場全体の流れをどう速くするか」をテーマにしました。
- キムとモボルニュのブルー・オーシャン戦略は、「競争のない市場空間をどうつくるか」をテーマにしました。
- クリステンセンのイノベーションのジレンマは、「優良企業がなぜ優良であるがゆえに躓(つまづ)くのか」をテーマにしました。
- ドラッカーの顧客の創造(複数の本にまたがる)は、「事業目的とその達成方法」をテーマにしました。
どれも、大きな問いです。
そして、それぞれ明快な答えを出しています。
ただし、一つの戦略論だけで、すべての事業が決まるわけではありません。
理論は原理を示します。
その原理を自社の事業に置き換える作業は、経営者の側に残ります。
このシリーズで取り上げるのは、その置き換える方法です。
各回は、同じ形で進みます。
- その理論は何を教えてくれたか?
- その理論は、どんな課題を解決できるのか?
- では、自社に置き換えるとき、どのようにすればいいのか?
各理論の欠点を探す企画ではありません。
各著が教えてくれた理論(考え方)を確認したうえで、各社の課題解決のヒントを提供していきます。
このシリーズが加える問い
各回で取り組むテーマは違います。
それを確認した上で、このシリーズではもう1つ、下記のことを確かめます。
◆価格と取引条件を決めているのは誰か?
- 相見積もりを求められる
- 業界相場が基準になる
- 商談で他社の名前が出る
こうした場面で、価格と取引条件を決めるのは、顧客か、御社か?
そして最終回では、ドラッカーの「顧客の創造」から、ここまでの5回を一つの事業設計として統合してみます。
つまり、学ぶことを増やすのではなく、学んだことを一つの事業戦略として噛み合わせる。
そこが、このシリーズの到達点です。
名著から考えるシリーズ全6回
- 第1回 ポーターの競争戦略|価格と取引条件を誰が決めているか:業界の構造を読み、その中で独自の位置を選ぶ。その位置と、価格と取引条件の主導権を、どうすれば握れるか。
- 第2回 コア・コンピタンス|強みは、価格と取引条件に反映されているか:中核となる強みを磨く。顧客価値への独自の貢献は、事業の最重要要件です。では、その強みは、価格と取引条件に反映されているか。
- 第3回 ザ・ゴール|改善の成果は、自社の利益になっているか:パフォーマンスをもっとも阻害している制約要件を見つけ、それを解消する。それを繰り返すことで全体のパフォーマンスを上げる。では、改善によって生まれた成果を、自社はどこまで受け取れているのか。
- 第4回 ブルー・オーシャン戦略|ブルーオーシャンは、どうすれば続くのか:競争のない市場をつくる。模倣は起こる。では、模倣されない状態をどのようにすれば維持できるのか。
- 第5回 イノベーションのジレンマ|いまの商品を、自ら陳腐化できるか:顧客の要求に応え続けた会社が、いつの日か凋落する。今の商品に将来代わりうる顧客や商品にも、経営資源を投入しているのか。
- 第6回 ドラッカーの顧客の創造|どんな顧客を、創るのか:事業の目的は顧客の創造である。では、どんな顧客を創るのか。ここまでの5回を、1つの事業設計の要素ととらえ統合する。
読む順番
第1回から順に読むと、市場、強み、改善、市場創造、商品の入れ替わり、そして顧客の創造という流れになります。
ただし、どこから読んでも構いません。気になる回から入り、最後に第6回へ進む形でも、話はつながります。
名著シリーズ 各回を読む
第1回 ポーターの競争戦略|価格と取引条件を誰が決めているか
第2回 コア・コンピタンス|強みは、価格と取引条件に反映されているか
第4回 ブルー・オーシャン戦略|ブルーオーシャンは、どうすれば続くのか
第5回 イノベーションのジレンマ|いまの商品を、自ら陳腐化できるか


