顧客の現実に合わせるドラッカーの戦略

買いたいのに買えない顧客のために

今、まとまった金はありませんが、暑いので今すぐエアコンが欲しいというケースがあります。

あるいは、普通の月は支払いできないが、ボーナス月には支払いができるケースもあります。

こうした顧客の現実に合わせたのが、分割払いやボーナス2回払いです。

日本には、遅くとも江戸時代から盆・暮れ払いという制度がありました。温故知新:故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知ること。何も、新しいものだけがビジネス・チャンスではありません。旧式のものも、現代にあったものに変えれば、りっぱな新制度になります。

以前、紹介した「オフィスグリコ」も、日本古来の「置き薬ビジネス」の応用です。

購入者を増やす方法

かつて、コピー機が数百万円から数千万円した時代がありました。そのコピー機(設備)を買うには、役所であれば議会の、会社であれば社長や取締役会の承認が必要になります。しかし、消耗品は決められた予算の枠内であれば担当者レベルの判断で使えます。

この制度を活用したのがコピー機のレンタルです。コピーは、1回10円(大量使用する企業では数円)で、しかも予算内に納まれば、消耗品費として処理できます。この事例は、1回当たりのコピーに値段をつけた事例です。

客観的にみれば、使用頻度が高い部署では、コピー機を買ったほうが圧倒的に安くなります。しかし、買えるか、買えないかは、顧客の事情によります。

つまり、顧客の現実に合わせれば、買えなかったものが買えるようになり、新たなビジネス・チャンスが生まれるのです。