他社の主力事業を受託する戦略

築き上げたノウハウで同業他社を顧客にする

商品力の素材(売れる可能性)はあります。しかし、その素材を十分に活かしきれていません。また、販売力も強くありません。世の中には、そのような企業があふれています。

こうした企業に対して、事業再生を引き受けたり、運営代行を行なったりするのが、この「他社の主力事業を受託する戦略」です。

例えば、日本各地のリゾートホテルを改修し、その事業再生、運営受託で業績を伸ばしているのが、「星のや」「リゾナーレ」「界」などの宿泊施設を運営する星野リゾートです。

同社は、現経営者の星野佳路さんが、業績不振に陥っていた軽井沢の家業の温泉旅館を立て直し、そのノウハウで、他の温泉旅館やホテルの再建や業績伸長を請け負うようになって急成長しています。

旅館やホテルの運営は、その会社にとっては主力事業そのものです。しかし、顧客ニーズに応えなければ、どんなに好立地にあっても、集客することはできません。

同社は、旅館やホテルそれぞれが持つ資産(温泉、景色、地場の食材、文化など)を取り入れ、あるいは演出し、絞り込んだペルソナ(象徴的な顧客像のこと、顧客ターゲットともいう)にあった施設・料理、サービスを創り出しています。

余談ですが、私も、同社が運営する「界 松本」と「奥入瀬渓流ホテル」に妻と宿泊したことがありますが、気持ちよく過ごすことができました。